テレビレポーターで、恐妻家として知られている阿部祐二さんがレポートする時に、最初に何のレポートか分かりやすいように「事件です」と言うように心掛けているそうです。
今日の内容も“事件”として扱って欲しいくらいのことです。
上越市のお隣の妙高市にある「食堂ミサ」さんはラーメンが有名です。ある患者さんが、そこのラーメンを食べて間もなく蕁麻疹が出たのだそうです。
麺に野菜が載っているのですが、確かにか食べて間もなくアレルギーを疑わせる症状が出たので、まずはラーメンの中に原因を求めるべきでしょう。
某小児科に行って検査をしたそうです。なぜか検査項目は卵白とミルクのみ。卵白はクラス3だったそうです。
それを受け、某小児科の先生は「卵は3年食べてはいけません」と言ったそうです。親御さんは、一般の方で医療関係者でも何でもないのですが、その医師のウソを即座に見破りました。何故なら、普段から卵焼きを食べていたからです。
ラーメンと言っても、生卵がトッピングされていた訳でもなく、卵が入っているとすれば、ラーメンの麺に練り込まれているくらいです。卵焼きを食べられている人が、ラーメンの麺の卵くらいで症状が出るのはおかしいと考えなければなりません。素人でも気付くようなことを、医学部を出た医師が分からないというのは、相当問題でしょう。
しかも、食物アレルギーのガイドラインには、3年食べるなとは一言も書いていないのです。何を根拠にそう言っているのか理解できませんし、一般的には医師の言葉は重いはずです。軽々しいことを平気で言い、それを必死に守る患者さんは気の毒です。
100歩譲って卵で症状が出たとしても、3年待たずに食べられる人もいるし、3年経っても食べられないままの人もいます。卵が原因であるという根拠も弱いし、「3年」という期間の根拠もない訳です。デタラメとしか言いようがありません。
食物アレルギーの診断は、アレルギー検査の結果では判断できないとこの場で繰り返しています。卵白がクラス3でも、確か6割の患者さんが何事もなく食べられます。
食物アレルギーの診断は、誘発された症状がその食品と「明らかに結びつく」場合や「再現性がある」ことが不可欠です。再現性があるとは、過去に卵料理を食べているので、その都度症状が見られていたはずですが、そんなことは全くありませんでした。
食物アレルギーの「いろは」を分かっていれば、こんな素人にも分かるようなおかしなことは言わないはずです。親御さんは、これまで何不自由なく食べていた卵料理を怖くて食べられなくなってしまいました。とても気の毒で、この医療機関にかかっていなかれば、そんな状況に陥っていなかったはずです。
「事件です」という言葉で始まってしまったので、それになぞらえれば、問われる罪は“脅迫”でしょうか。普通に考えると、卵は考えにくいので、逆に病気を作られてしまったことになると思います。
昨日も触れたように、ぜんそくを「風邪」とか「マイコプラズマ」と繰り返し誤診を続けている医師もいます。症状が改善しなければ、私なら「診断が間違っているのでは?」とか「治療が悪いのか?」と悩みます。何の説明もなく、同じ薬を出し続け、それが誤診であっても、無駄に通院しても、たっぷり医療費は支払われます。某医院さんに「朝夕と1日2回、1週間点滴に通った」という話はよく聞きます。こんな治療をする小児科医はまずいないでしょう。入院した方が、もっと早く治ります。この場合は、当てはめるとしたら、“詐欺”なのかなと思います。何年も同じミスをし続けても、本来支払われるべきでない医療費が支払い続けられます。
きっとこんな目を覆いたくなるような“医療”が、この地ではしばらく続けられてきたのでしょう。専門医に紹介されることもなく、この分野に明るくない医師が、ガイドラインとはかけ離れた我流のやり方でやってきたのだろうと思うと、ゾッとします。
医師は、自分が根拠のないこと、自信のないことを言うことが“罪作り”なことを認識すべきでしょう。こうやって患者さんがかかりつけに愛想を尽かして、当院にかかっていることは何もご存知ないのでしょう。
ただ救いは、こうやって「この医者の言うことはおかしい」と気付いた患者さんが、医者を代えて受診してくれるようになったこと。当院では、診断の根拠を話していますので、多くの患者さんがビックリするような低レベルな診療をされたことに気付きます。そんなことを繰り返していると逆に評判を落とし、いずれは患者数も減ってしまうことでしょう。そうなってからでは、後の祭りであることに気付いて欲しいと思っています。「患者を減らしたくない」といった目先のことだけにこだわった医院さんの対応をよくみます。
私の仕事は“事件”を減らし、患者さんの暮らしやすい環境を整備していくだけです。


