水曜に、市内の園にエピペンの話をしに行ってきました。
話が終わった後、質問コーナーを設けるのですが、いくつか質問が飛び交い、それだけ関心の高さが伺えました。
「役得」ということで、講演の中ではエピペン以外のこともしゃべるようにしています。いつも言っているように、「食物負荷試験」のことを患者さんに知らせない小児科医が多いと言うことです。あまりに多くの医師がそうしているので、「この世界も隠蔽体質なんだな」と思ったりします。
困っている患者さんを目の前に、食べられる方法があるのに、そうしないのは「ベストを尽くさない医師が多い」ことを表します。不思議でなりません。「患者を減らしたくない」という医師側の都合が大きいと思われ、それ以外に理由が浮かばないのです。
その他にも不思議な“医療”を繰り返している医院さんもあり、地元の小児医療の足を引っ張っています。こういう講演の時に、もちろん真面目な小児科医もいますが、そうでない“医療”も存在することを明らかにする必要もあると思っています。
よく例に挙げるのが、採血して「マイコプラズマです。3日点滴しないと治らない」と言われるケース。採血でマイコプラズマかは病気の時には分からないことが多く、当院では点滴せずに治療していますし、なぜ「3日」なのでしょう?。例えば1、2日で症状が改善しても、3日間点滴をしなければならないのでしょうか?。入院で治療する場合、7日くらいはかかります。
また、数年前に上越でRSウィルスが大流行した時、当院では11月末から翌年の4月上旬までに83人を確定しました。陰性だったケースもあり、130人以上調べた結果です。小児科医なら分かるでしょうが、外来でRSウィルスの検査をすると、検査代はすべて医院の損になります。熱が続いたり、ゼーゼー言ったりして、お子さんもグッタリする病気ですし、呼吸困難で入院に至ることも結構あります。RSと分かっても、特効薬がないため治療には結びつきませんが、原因を明らかにする必要があります。その結果として、自腹を切っての83人だったのです。
ところが、地元の“感染症情報”をみると、その間RSウィルスの診断がたったの3人でした。この医院さんだけ流行がなかったのでしょうか?。もっと離れた病院で、1日の6人もRSウィルスが原因で入院するくらい、大流行していたのです。作為的に調べていなかったとしか思えません。損をしたくなかった、ということに尽きるだろうと思います。
こういう話をして、「感染症情報」は真実を表すものではないことを理解してもらっています。ちなみにロタウィルスが流行っても、ロタのロの字も出てこず、上越は親御さんや園•学校関係者が感染症の実態をつかみにくい状況にあります。
私は、いつもぜんそくやアトピー性皮膚炎が誤診されており、診断が間違い、治療も間違っているため、症状が改善しないケースが多発していることを指摘しています。実は、感染症も診断や治療がいい加減だったりしています。
この日も講演の後、「お茶でも」と職員室で誘われました。だいたい、地元の医療についての話になります。現場の方と「情報交換」できるということで、いつもお邪魔しています。
タイトルの「事件です」と書いたのは、驚愕の事実を知らされたからです。某医院さんに発疹で受診したら、水イボと診断されたそうです。水イボの治療は、ピンセットでつまんで除去するか、自然消滅を待つかの2つになります。ちなみに、地元の結構有名な皮膚科では、ステロイド軟膏を処方していますが、そんな治療は聞いたことがありません。
その小児科では、ピンセットで除去を選択したようで、それは診断が間違っていなければ、標準的な対応でした。ところが、ところがだったのです。私にとっては、衝撃の結末でした。
なんと、翌日水疱が頭などにも出てきて、水ぼうそうだったのです!!!。多くの小児科医が愕然とすると思います。「そんなの間違うわけないだろうと」。
園の先生が、「こんな水イボはない」と思い、医療機関を再診するように親御さんに言ったそうです。昨日のソバアレルギーで20年除去を指示されたお子さんも、園の先生が「普段から食べていたので、たまたま吐いただけで、ソバアレルギーではないのではないか?」という疑問を持ち、頼むから専門医を受診してくれと当院への受診を勧めて下さいました。
場合によっては、医師よりも園の先生の方が的確な判断を行なっているのです。園の先生の方が、説得力のあることを言っています。小児科医として、情けなく思っています。
また、地元には鼻が出ると「蓄膿症です。治りにくいので何年も1週間に2回吸引に通ってください。」と言う、根拠のあるとは思えない、いかがわしい治療をしている耳鼻科があるのですが、園長先生はお見通しでした。そりゃ、某耳鼻科にいくと、揃いも揃って蓄膿症と診断され、長期間に渡り通院しても改善しないのを見れば、バレバレなのかもしれません。
もちろん、まもとな医療をしている医院さんもあるのですが、上越で開業してはや5年。他の地域は分かりませんが、地元はとてもよく“事件”が起こるところだなと思っています。
私もたまに事件を起こすのかもしれませんが、間違おうとか、こうすれば利益が上がるなんて思ったことはありません。“事件”を起こすところは繰り返している、と言った方が分かりやすいでしょうか。
今年は、あれだけ続いた講演ラッシュは一段落ですが、今後も積極的に外に出ていき、園などの現場に出向いたりして、「情報交換」をやっていこうと思っています。それが地元の子どもを守ることに確実につながると確信しています。


