小児科 すこやかアレルギークリニック

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おかしな話
2012年10月11日 更新

トピックスを書こうとパソコンを立ち上げたら、ヤフーのトップニュースのところで「乳幼児のRSウイルス 最多迫る」という記事を見つけました。

タイトル通り、過去最多の2010年に匹敵するほどの大流行を起こしているようです。ただ、少し前にも指摘したように、昨年秋から0歳児に限り、検査が外来でも認められたので、多くの医師が積極的に調べるようになったことも考慮しないといけないと思っています。

結局、疑っても医院の損になることはやりたがらない小児科医もいますので、データは額面通りには受け取れないと思っています。それを示すような発言も市内では聞かれ、「ひどい!!」と感じています。

医療の世界も「正直者がばかをみる」ようなところがあるようです。当院の場合、高熱が続いたり、ゼーゼーが強い、呼吸困難もありそうという時は、例え1歳以上であろうとRSウィルスを調べています。

普段から誤診を繰り返している医師もいることを指摘しています。地元の患者さんを救うには、医師間の知識や良心に大きな差があることを知っておいて欲しいからです。“信じて”通っても、残念ながら裏切られることもあるのです。

なるべく、患者さんからの期待は裏切りたくないので、もし発熱や呼吸困難の原因がRSウィルスの可能性が高いと考えれば、それはもう損得の問題ではなく、「患者さんに真実を伝えたい」ということしか考えられなくなります。RSウィルスが出なければ、安心を与えれますし、出てしまえば、原因が特定できたのと、注意点をアドバイスできます。

患者さんの症状を良くしたいと思えば、原因を特定する努力が欠かせません。RSウィルスに限らず、日頃から言っているように、ぜんそくやアトピー性皮膚炎が風邪やマイコプラズマ、乳児湿疹などと誤診されているケースは上越で開院以来、何千件と見てきましたが、「医師のプライドがないのだろうか?」と不思議になります。

ある郊外の園に通うお子さんが、熱が出て、咳が悪化したため、最近の流行状況からRSウィルスを疑いました。自腹を切って調べてみると、やはりRSウィルスが検出されました。

こういう場合、その園でRSウィルスが出た訳ですから、ものすごい感染力を持った病気ですので、「園の先生にRSが出たことを伝えてね」と言っています。園に対する注意喚起が可能になります。

このお子さんの場合、それが逆効果でした。私としては、筋の通った正しい対応をしているつもりです。これをお読みの方も私の思いは理解できると思っています。

ところが、この園では同じような症状のお子さんが続出しているにもかかわらず、RSウィルスを特定されたのは、私の患者さんだけだったのだそうです。RSウィルス=流行しやすい病気という認識はあるようですが、私の患者さんが園にRSウィルスを持ち込んだ、流行の発端者のように言われるのだそうです。これっておかしくないですか?。

先日も当院で、ある日の午前中の診療だけで5人のRSウィルスを確認しました。地元でも相当流行っていると思われます。先の患者さんは保育園に通っており、年齢も1歳以上です。多分、同じ園に通うお子さん達がRSウィルスを疑える状況でも、検査が自腹になるため、他の医師が調べたがらないことは十分予想されることです。

上記の理由で、当院の患者さんが感染源のように捉えられるのは、私としては心外以外の何者でもありません。もう少し良心的な医療をする医師が増えない限りは、こんなことも絶えず起こり、地元の医療レベルも上がっていかないのだろうと思っています。

話は変わりますが、6日に長岡市で「すこやか健康フェア」を行い、盛況でした。折角、それこそかなりの金額をつぎ込み、啓発活動を行なっているのです。できればマスコミの力もお借りしたいと思いました。食物アレルギーで困っている方はとても多く、当院のイベントを広く知ってもらいたいと思っています。

地元の新聞社に取材をお願いしたら、上越地区で行なわれるイベントしか取材しない方針であるとの返事を頂き、「ああ、それなら仕方ない」と思いました。実は、他院の医師が上越地区以外の場所で講演をしたそうで、それが大きく記事にされていました。

「マスコミなんてこんなものか」とガッカリしたものです。スポンサーになったりしていると、優先的に記事になるのかもしれず、普段、食物アレルギーには「食物負荷試験」が欠かせず、多くの小児科医が検査の存在自体すら患者さんに伝えていないことを指摘しています。マスコミの報道も同じようなレベルなのかもしれず、本当であれば、民意は誘導されてしまうことにつながると思っています。逆に、いい“社会勉強”をさせて頂いています。

世の中、理不尽なことがとても多いのだと思います。私自身も知らないうちに流されている部分もあるのかもしれませんが、そんな風には染まりたくない、そう思っています。