昨日、当院の食物負荷試験の方針について書きました。
当院の我流のやり方ではなく、加工品を使った負荷試験はガイドラインにもオプションとして設定されている方法です。
少ししか含まない卵や牛乳の加工品を食べられるかどうかで、親御さんの精神的な重荷はかなり取り除くことができると考えています。最終的には、卵1個、牛乳200mlというのが目標ですが、まず第一歩を踏み出してもらうためには、自信をつけて頂くことが重要です。
また、多くの医師が負荷試験をやらないのは、リスクを伴うことでしょう。リスクを避けたいのなら、専門医に紹介すればいいと私や親御さんは考えるのですが、やはり理解不足がそうさせているのでしょう。上越で診療を始めて5年以上経つのに、紹介しない医師は絶対に紹介してきません。
実は、先日行なった「すこやか健康フェア」の参加者にアンケートを記載して頂いたのですが、「医師にも案内を出して欲しい」と書いてあるものもありました。食物アレルギーに少しでも興味があれば、日本小児アレルギー学会に参加すれば、さまざまな最新情報が得られますが、それも県内からは参加者は限られるため、なかなか難しいと思っています。
ただ、9月に大阪での日本小児アレルギー学会で当院の負荷試験の発表をさせて頂いた時に、少数ですが「負荷試験を見学させて欲しい」という小児科の先生がいました。真面目で、理解のある先生は困っている患者さんのためにやりたいという気持ちがあるのだなと感じました。
昨日も言いましたが、負荷試験ではアナフィラキシーを起こす可能性もあります。もしそうなれば患者さんは辛いし、親御さんも負荷試験に消極的になってしまうこともあります。ですから、負荷試験は症状が誘発されないに越したことはないと考えています。
更に、医師の立場からすれば、下手に強い症状を起こさせてしまえば、トラブルの原因になるでしょうし、処置にかかり切りになり、診療がストップしてしまいます。医師側も患者さん側も症状が出ずに、食べられるものが増えるのがベストかどうか分かりませんが、好ましいことと言えるのではないかと思っています。
当院の試みは、いかにアレルギー症状を起こす確率を減らせるかを念頭にしており、その発表を聞いた真面目な先生が「この方法ならできるかな」と思って、私に声をかけて下さったのだと思っています。
だったら、小児科医が多く集まる「日本小児科学会」で発表してみようかと考えた次第です。来年4月に広島で学会があり、エントリーの締め切りが10月10日でした。発表の要旨を600字以内にまとめて、ネット上で登録するのですが、「すこやか健康フェア」があったため、準備が進まずにいました。
フェアが終わり、講演ラッシュもようやく落ち着いたため、「少し何もせず、休みたいな」と思ったのですが、「真面目な小児科の先生が耳を傾けてくれるかもしれない」、「負荷試験をやろうかなと思う小児科医が一人でも増えるといいな」と思い、発奮してエントリーを済ませました。
負荷試験を全国に広めるのは私の恩師の柴田先生や、すこやかフェアで講師を務めて下さった海老澤先生達のお仕事ですが、開業医の立場として何かしらお手伝いできるかなという考えもあります。
発表の機会が与えれるかまだ分かりませんが、多分大丈夫でしょう。これまであまりやってこなかった今回のようなアプローチも試していこうと思っています。


