小児科 すこやかアレルギークリニック

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“仕事”
2012年10月25日 更新

開業医になって5年になりますが、毎日アレルギーで困っている患者さんの診療ができるようになりました。

勤務医時代は、毎日外来診療という訳ではなかったので、患者さんにとって間口が広がったのだろうと思っています。最近は、接種すべき予防接種も増え、更にインフルエンザワクチンも加わりました。乳児健診も多くは引き受ける枠はないですが、それも小児科医の仕事です。

開業医の仕事と言ったら、市の乳児健診に出掛けることもあるでしょうが、基本的には医院で患者さんを待ち、診療、予防接種、健診をするのが主な仕事でしょう。

当院の場合は、それに啓発活動が加わります。アレルギーを専門としてしまった以上、そうせざるを得ない、といった感じです。いつも言っているのですが、ぜんそくやアトピー性皮膚炎はせっかく日本の第一人者の先生方が患者さんのために、また医師のためにガイドラインを作り、レベルの高い医療を誰もが受けられるようにしています。

ところが、そのガイドラインをキチンと守っている医師の方が少なく、ぜんそくもアトピー性皮膚炎も診断すらままならないケースが多発しています。食物アレルギーも「食物負荷試験」の存在すら患者さんに教えず、食べれれるものでも「食べてはいけない」と指導していたりします。

ガイドラインを守らなくても罰則も何もなく、その結果、いくつかの医療機関を回っても、納得のできる医療を受けられない患者さんも結構おられ、そういう患者さんが当院を受診されています。そういう意味でも、冒頭に述べてように間口は広く取っておく必要があるのです。

そういうよくあるパターンだと、医師が自分が誤診している、患者さんに迷惑をかけているとは全く気付かず、より一層ガイドラインが守られることはない訳です。多くの患者さんが、この負のスパイラルから抜け出せずにいます。

中には、相当難しい重症なケースもありますが、多くは専門医が診れば、あっという間に解決の糸口を見つけ出せます。患者さんは、かかりつけ医を信じて通っていますが、敢えて言えば裏切られているケースはかなり多いと言えます。

多くの患者さんが、それに気付かず、「医者を代えることは許されないこと」と考えているようです。結局、我慢を強いられ、不利益を被っているのは患者さんであり、私としては場合によっては、医者を代えることが“一番の薬”であることを知って頂く必要があるのです。

先に述べたように、医院で待つ身ではありますが、それでは多くの適切でない医療を受けている患者さんを救えません。そう考えると、居ても立ってもいられず、「外に出ていく」ことにしました。

それが、特に今年多かった園や学校に出向いての講演であったり、講演会であったり、5回すべて自腹で行なっている「すこやか健康フェア」だったりします。

そういう努力が実を結びつつあり、開院以来、上越市のアレルギーや更に感染症についても講演依頼が相次ぎ、市内の保育園、幼稚園、小・中学校の養護の先生を対象とした講演を毎年のように行なっています。来月も園職員180人だったでしょうか、多くの方を目の前に子どものアレルギーの話をする予定になっています。真面目にやっていると、見てくれている人は見てくれている、ということを実感します。嬉しいことです。

残念ながら誤診を繰り返し、不必要な除去を命じている医院さんもあり、そういうところに通い続けている患者さんもまだまだいそうです。そういう患者さんを救うには、園の職員にアレルギーのことを知って頂き、おかしな医療を受けていれば、専門医を受診するよう誘導してもらえることもあります。

長年、子どもの医院に通っていても、適切な医療を受けられるとなると、医療機関をパッと代えて下さる患者さんも多いのです。そりゃそうでしょう、親御さんは子どもを守りたい訳で、症状を良くしてくれるのであれば、医師は誰でもいいのですから。

同業者からは嫌われるでしょうが、他院から移ってこられた患者さんに時間をかけて説明し、治療してみて、明らかに症状が改善すると、「医療のレベルに差があることが分かりましたよね?」と敢えて言うようにしています。元かかりつけ医が「たまたま見逃した」とか、「専門医だから良くなって当然」と思ってもらっては困るからです。中にはアレルギー科の看板を掲げている医療機関もあり、アレルギー科の看板の本当の意味を知って頂く必要もあります。

上越市内では講演をする機会も多いのですが、当院の存在すら知らない患者さんはまだまだいるのだと思います。同業者から当院を受診するよう紹介されるケースはほとんどないため、困っている患者さんを救うために、継続的にもっともっと啓発活動をやっていく必要があると考えています。

実は、水曜の午後、某市に市役所に行ってきました。これも“仕事”だと捉えています。今度、これについても触れようと思っています。