小児科 すこやかアレルギークリニック

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“仕事”2
2012年10月26日 更新

先日、医学出版の担当者からメールが届きました。

先月の大阪で開催された日本小児アレルギー学会で、開業医でもできる食物負荷試験について話させて頂いた訳ですが、講演の後にある方から声を掛けられました。実はこの方がその担当者で、私の話の内容に興味を持って頂いたようで、記事にしたいとおっしゃってくださいました。もちろん、大歓迎です。

要旨をまとめて、短い文章ながら、医学新聞に載せて頂けるようです。担当者の書いた文章を修正目的で、メールに添付してこられたのです。私のような一開業医には、こういうことは滅多にないことですが、これも“仕事”の一つと言えます。

どれだけの方が読んで下さるか分かりませんが、小児科医専用の新聞ではないため、多くの医師の目に留まる可能性があります。「食物負荷試験」に興味を持ってくれる医師が増えるといいなと思っています。

昨日もさわりだけ書きましたが、水曜の午後に某市役所に行ってきました。私だけでなく、当院にかかってくれている患者さんで、某市在住の方も数名一緒でした。

そこの食物アレルギーの対応が遅れており、要は私と有志の親御さんが担当課に改善を求めて、話し合いに行ったという格好です。

当院の地元の上越市や妙高市、柏崎市は、市を挙げて学校はもちろん、保育園や幼稚園でもエピペンや内服薬を預かり、誤食時に備えようとなっているのですが、その市では一応そういう決定がなされたものの、その後のフォローがかなり見劣りします。

多くの患者さんが食物負荷試験を受けていないため、多分しなくてもいい除去の子ど達が含まれるのだと思いますが、その市の園全体のかなりの園で除去食が提供されています。園の先生や栄養士が毎日不安を感じながら一生懸命除去していますが、場合によってはアナフィラキシーを起こす可能性があり、重い責任を背負っている訳です。

誤食時に薬を預かると決めた以上、現場が食物アレルギーとはどういうもので、どういう症状が出るのか、どういう症状が出たら薬を投与し、救急車を呼ばなければならないか?という知識を速やかに市が主導して園職員に提供しなければならないにもかかわらず、そういう計画もないそうです。

実際に担当課と話し合ってみて、場合によっては子どもの命がかかっているにもかかわらず、大人が知恵を出し合って、一刻も早く取り組んでいこうという熱意が感じられませんでした。

食物アレルギーの行政での対応が十分でなければ働きかける、これも私の“仕事”だと思っています。私のこれまでかかわってきた複数の市とは明らかに見劣りする対応に、「随分頑張っている」と言い切る担当者にハッキリ言って絶望しています。

アレルギーは専門医が少ない分、正しい知識を親御さんや園•学校関係者が持っていることが少なく、啓発活動をすることで、周囲の意識を変えていくことが必要のようです。医院で患者さんの来院を待つだけでは、大したことはできないのだろうと感じています。

その市の患者さんや親御さんは、そういった現状にあることすら知らない方がほとんどでしょう。他の市ができるのだから、できないはずはないのです。担当者の意識改革が必要だとすら感じます。

今回のこの“仕事”に関しても、乗りかけた舟なので、私が主治医でない患者さんのためにも、改善の働きかけは続けなければいけないと思っています。