先週の土曜に市内の園職員の方々に、子どものアレルギーについて講演してきました。
やはり、食物アレルギーを中心とした話になります。なぜなら、誤って食べさせることで、アレルギー症状を起こしてしまいます。一般的には食べて間もなく症状が出るので、園の先生が対処法を知っておく必要があります。
一方、ぜんそくは、夜間に症状が出ることが多いため、またアトピー性皮膚炎も園で急激に皮膚症状が悪化することはないため、緊急事態に陥ることはまずありません。どうしても食物アレルギーの話が中心になります。
その辺を押さえたスライド作りをしたつもりです。最近は、診療に予防接種に疲れた身体に鞭打って、当日を迎えました。
会場は、幸い市内の車で5分くらいのところでした。本来、土曜の午後はインフルエンザワクチンの接種の枠を取っています。大勢の方が受診されやすいからです。本当は、予防接種が終わってからの、16時くらいから開始が良かったのですが、あまり遅いとということもあり、14時からに決まりました。医院としては大事な仕事ですが、市内の園の先生方への講演も、負けず劣らず大切な仕事と言えます。
当日は、診療の終わりに、ほんのちょっとですが、インフルエンザワクチンの予約を受けていました。というか、11月10日に講演の予定があると気付いた時に、既に数十人の予約が入っていたので、そこで受付を中止していたのが正直なところです…。
土曜は、診療は混雑することが多いのですが、それは市外からの患者さんが目立つからです。秋はぜんそくやアトピー性皮膚炎が悪化することも多く、診療に時間がかかりました。土曜の診療は12時半までですが、普段からそれまでに終わることはほとんどありません。それは予想できたことでした。
遠路から受診されているのに、講演を理由に話半分で帰ってもらうのは好きではありません。とは言え、「間に合うだろうか」と心配はしていました。市内の病院で「アナフィラキシーかも」と言われた患者さんが、相談に来られました。ちょっと時間がかかりそうだと思ったのですが、親御さんも心配されていたので、納得して頂くまで説明しました。
結局、診療が終わったのが13時半でした。それからそんなに多くはないですが、インフルエンザの予防接種に突入します。ひとりひとり診察し、接種していきます。申し訳ないことに、すべてが終わったのが14時でした。
手抜きをできない性格なため、遅れてしまいました。医師が複数いれば、残りの仕事を任せて出掛けることができたでしょうが、1人で診療しているとこんなこともあります。今年は特に講演を30数回行っていますが、遅刻したのは初めてです。関係者の方々にはご迷惑をお掛けしました。
会場に急いで出掛け、講演の開始が14時20分頃でした。ウィダーインゼリーとチオビタを飲む時間しかありませんでした。
それから2時間、子どものアレルギーの話をすることになるのですが、どうしても話しておきたことがありました。この場でも時々触れているマイコプラズマとRSウィルスについてです。
普段診療していると、「園にRSがいます」とか「少し前にマイコプラズマの子がいました」と言われることがあります。親御さんや園の先生は医師からRSやマイコと言われると、“鵜呑み”にするしかありません。
RSウィルスは外来で簡単に調べられますが、1歳以上だと検査費用が医院の持ち出しになってしまうため、明らかにRSウィルスを疑える状況なのに、調べられていないケースを何度も見ています。真面目に検査している医師もいますが、(これは患者さんからは全く分からないことでしょうが)敢えて検査を避けている小児科医もおり、RSウィルスの“診断”は、残念ながら医院によって、かなりバラツキがあります。
マイコプラズマも、診断の確定には使ってはいけない検査を診断の根拠にしている小児科医もおり、この先生は半年で3回もマイコとしょっちゅう診断しています。相当に胡散臭いのです。こういう診断に園側が振り回されている格好です。
当院以外でもアレルギー科を標榜しているところもあり、患者さんや園の先生にしてみれば、そういう医師もアレルギーは詳しいと思っているでしょうから、「誰の言うことが正しいのか?」を明らかにする必要があります。そのためには、感染症であっても医院の“都合”や知識不足で、誤った診断になることを知って頂くために、感染症の話からせざるを得ませんでした。
最初からそういう話をすると、聞く側からすると拒否反応を示してしまう方もいることでしょう。ただ、多くの上越市民が「お医者さんの言うことは正しい」と思っており、上越の地で開業し5年も経つと、「正しいことをいう医師もいるが、そうでない医師もいる」という現実を目の当たりにしています。
いつも書かざるを得ない、アレルギーで誤診する医師は、実は感染症の診断もかなりヤバいのです。つまり、真面目な医院では真面目に取り組んでいるため、どの分野でもクオリティは高く、低い医院はトコトン低いのです。まず講演はそこから入らないと「いろいろな考え方があるんだ」で終わってしまいます。ということで、やや辛口な話からスタートしました。
2時間話し続けました。私の話がそれだけの時間を集中して聞くに耐えるだけのものかは分かりませんが、多くの方が熱心に聞いて頂いたようです。遅刻してご迷惑をお掛けしましたが、多くの先生方に上越の“真実”が伝わったのではないかと思っています。


