小児科 すこやかアレルギークリニック

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知識と技術と誠意
2012年11月28日 更新

どこの小児科も一緒でしょうが、診療と予防接種の合わせ技で忙しいと思います。

当院も一応、例外ではないようです。それに伴い、待ち時間もかなり長くなっており、申し訳なく思っています。

半日で100人以上の受診があると、複数医師のいる総合病院などと違い、誰も助けてくれません。すべてひとりで診療しなければなりません。当院は、1日に何人も新患の患者さんもいるので、なくべく時間をかけて説明しています。というか、どんなに混んでいようとキチンと対応しないといけないのです。

食物アレルギーの相談に来られた場合、往々にしてアトピー性皮膚炎が見逃されており、ぜんそくも合併しやすいのです。3つの慢性疾患の説明が必要になります。ガイドライン片手に説明をする訳ですが、最初が肝腎です。前医のやり方に大きな不満があって受診されるので、「医者なんてどこも同じ」と思ってもらうのが、一番悔しいと感じています。「(いい加減な医師もいるけど)そうではないんだよ」と感じてもらうには、知識と技術と誠意を示さなければならないのです。

今日も先週に引き続き、隣の市に出向き、消防隊員の方にアナフィラキシーとエピペンについてお話してきます。

会場は消防本部だったのですが、講演の間にもサイレンが鳴り、出動があったようです。まさに「待ったなし」の状態です。勤務の隊員の方は話が聞けないので、先週聞けなかった人のために、もう一度話に行く必要があるのです。

今回も60~70人の参加者がありそうで、緊急事態であるアナフィラキシーには関心が高いと言うか、消防隊員にとって必須項目なのでしょう。

先週も講演の中で話したことですが、最初は「私が話していいのか?」という気持ちはありました。アナフィラキシーと言えば、救急がご専門の内科の先生の方が様々なアナフィラキシーを経験されており、もしかしたら肝と冷やすようなギリギリの医療をやってこられているはずです。

ただ、特に新潟県内では、食物アレルギーに関して十分な知識を持った内科医はかなり限られるでしょう。食物依存性運動誘発アナフィラキシーも含めてですが、先週の講演では、食物アレルギーの自ら経験したケースを8例お話ししています。自分がどう考え、どう対処したという話は特に伝わると考えています。

講演の時に伝わって欲しいと思っているのは、先ほど出てきた知識と技術と誠意です。

食物アレルギーは特にこだわって力を入れてきたつもりだし、アレルギー検査だけで食べられる・食べられないの判断をしている小児科医はいまだに多く、ガイドラインの推奨するレベルからすれば、誠意は感じられない対応です。アレルギー症状が誘発されるかもしれないリスクを背負いつつ、負荷試験をやっているのは、誠意や正義感なしにはできないと思っています。

自らの命も顧みないこともあるであろう消防隊員の方々には、私が誠意や正義感を持って診療していることを話せは、とても伝わるのではないかと思っています。

アナフィラキシーに特化した話をするのは初めてであり、先週お話しした内容が聞き手に十分価値のあるものかどうかは、私が判断することではありません。私が頭の中で一生懸命組み立てただけなので、消防隊員のニーズに本当に合致するものかは分かりません。

ということで、基本的には2週に渡り同じ話をしなければ不公平になりますが、より良い話をしたいと思っているので、担当者の方に帰り際に「こういう話を聞きたかったというものがあれば、メールで教えて下さい」とお願いしていました。

昨日メールがあり、「分かりやすいと好評だった」ということでした。ということは、話の内容を特に変える必要はなさそうです。直前なので、大きく変えて欲しいと言われても困りますが…。

今年は殊の外忙しく、講演ラッシュでした。30数回やった講演の集大成のつもりで、知識と技術と誠意を少しでも伝えられるよう頑張ってこようと思っています。