例年のことですが、インフルエンザが本格的に流行してくれば、医院の滞在時間の長い負荷試験は、一旦休止しています。
最近は、結構ニーズが多く、先日も4件の負荷試験を行ないました。
設備も整い、医師も複数いて、更にいざと言う場合に入院もできるような施設であれば1日にもっと多くの負荷試験ができるでしょうが、全ての受診患者さんを一人で診なければならない開業医にとって、一度に大勢の負荷試験はしたくてもできないのが現状だと思います。
あと、患者さんによっては、つまり過去にアナフィラキシーを起こしたことがあるとか、高年齢まで一切その食品を摂ったことがないものを負荷する場合、正直かなりのプレッシャーがかかります。
その日の負荷試験は、結構ヘビーでした。約1年ほど前に卵焼きでアナフィラキシーを起こした患者さんに、そのリベンジを掛けた負荷試験をやることになりました。当然リスクはありますが、ずっと食べられない訳ではないでしょうから、どこかで再挑戦する必要があります。
結論から言えば、発赤や蕁麻疹がわずかに出ましたが、卵焼きは完食できました。1年ほど前よりは確実に改善していることが確認できました。治るタイミングに差し掛かっていたと考えていますが、1年間で結構変わる場合もあるということを表していると思います。
また、いろいろな食品をずっと除去していた小学中学年のお子さんに、小麦アレルギーの評価ということでうどんを使い、負荷試験を行ないました。長い間除去をしていると、逆にアナフィラキシーを起こしやすいという印象もあり、シロクロつけるためには避けて通れません。
ということで、思い切って負荷試験をやったのですが、予想外というか、意外にもあっさりとうどんを完食してくれました。ということは、もしかしたら長い間、無駄に除去し続けてきた可能性があります。とりあえず、やれやれという感じでしょう。
また、0歳でミルクを飲んでアナフィラキシーショックを起こした患者さんに、乳製品が摂れるかどうか、加工品を使い負荷試験を行ないました。これも避けては通れず、こちら側も緊張します。無事に完食し、ホッとしています。
もう1人も、牛乳アレルギーがあり、そろそろ摂れるかどうか確認する必要がありました。200ml完食できました。
こんな感じで、どの患者さんも強めの症状が出てもおかしくない状況で、シロクロをつける必要がありました。県内では負荷試験をやる小児科医が極めて少ないので、「オレがやらなきゃ誰がやる」という気持ちはいつも持ち続けています。
そうやっていると、もちろんノウハウも自分の中に蓄積してきます。「今日はいけそう」と思う場合と、「今日は症状が出るかもしれない」と感じる場合があるのですが、それでも予想外に早く症状が出ることもあれば、拍子抜けするくらいあっけなく完食することもあり、負荷試験をしないと何も分からないんだなと思い知らされます。
一人で何もかもやらなければいけない開業医が、プレッシャーを抱えつつ負荷試験をこなさなければならいことは辛いと言えば辛いのかもしれませんが、何にも代え難い達成感は得られます。子どもを守るのが仕事の小児科医が、自分を守るためにリスクを負わないのは本末転倒と言えるため、止める訳にはいかないのです。
インフルエンザが増えてきたため、野田前総理じゃないですが、“近いうち”に負荷試験は休止させて頂く予定ですが、それまでは頑張るつもりです。


