小児科 すこやかアレルギークリニック

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18回
2013年01月24日 更新

毎度のことながら、私の場合、直前にならないと尻に火がつかないタイプです。

間近に迫った研究会での発表のスライドを、夜な夜な作っています。もっと計画的にと思うのですが、日頃の忙しさを言い訳にして、直前になってあたふたします(汗)。

今回の発表は、エピペンを保育園や幼稚園に預かってもらうことの難しさを実感しており、それについてお話しさせて頂こうと思っています。

調布の食物アレルギーでの死亡事故は、給食に出たちぢみに粉チーズが掛けられていて、最初はチーズなしのものが与えられ、お代わりした際にチーズ入りのものを食べてしまったことが知られています。あまり報道されていないようですが、エピペンが使われていました。

アナフィラキシーショック時の第一選択薬がエピペンなので、それが効かなかったとなると一大事です。まだまだ何が起きて、どう対処したという詳細な情報が不足しているのですが、エピペンの使うタイミングがどうだったのかなど、検証が必要と思われます。

いずれにしても、患者さんがアナフィラキシーショックに陥った時の我々の武器は、アドレナリン(エピペンの成分)なので、早急に薬が使える状況にしておかないといけません。

新潟県内でもまだまだ一部ですが、いろいろ働きかけて、エピペンの預かりを認める行政が増えてきました。行政は決定する立場であり、それに従う現場は大変です。緊急事態の際に対処しなければならないのは、現場だからです。

「アナフィラキシーって何?」、「エピペンって何?」、「どういう時に使わないといけないの?」と頭の中が“はてなマーク”で一杯になると思います。

それを分かっているつもりなため、私の心掛けていることは、エピペンを処方されている園や学校に出向き、職員全員にエピペンの取り扱いについて知って頂く努力をしています。

話を聞くまでは「どうしたらいいか分からない」とお思いでしょうが、エピペンの使い方自体は難しいことではありません。トレーナーと言われる練習用のキットがあり、それでシュミレーションするとイメージが湧くようです。

どちらかと言うと、エピペンを打つタイミングの方が難しいと言えます。ただ、意識が薄れる、呼吸困難が見られる状況では、生命の危機的状況のため、何のためらいもなく使用する必要があります。救急車を要請しつつ、エピペンを打って救急車を待つということになります。

ということで、今回の発表にも関係してくるため、昨年1年間で園や学校に出向いて、エピペンの指導をした回数は18回にのぼりました。振り返ってみると「結構、出掛けたな」と思えますが、ここ1~2年でこういう活動に力を入れてきたので、現場がエピペンの使い方等で大きな不安を抱えているでしょうから、それを解消するには急いで対応する必要がありました。

ちなみに、親御さんから園や学校側に講習を働きかけてもらうと、100%「是非来て下さい」という返事が来ます。

診療の合間にかなり頑張って出掛けたため、今年は楽をできると思ったのですが、園から小学校、小学校から中学校に上がるお子さんもおり、また新たに小学校や中学校に出掛ける必要があります。

今年はもっと多くの市町村でエピペンを預かって欲しいし、死亡事故を受け、悠長なことは言っていられません。18回を超えるようなつもりで、関係各所に働きかけていかなければならないと思っています。