診療していると、毎日のようにガイドラインからかけ離れた診断や治療を受けて、当然のように良くならずに困っている患者さんが受診されます。
患者さんからすれば、小児科医にかかっていれば間違いないとお思いなのでしょうが、残念ながらそれは「幻想」であって、驚くほど低レベルな医療をやっている医師も存在します。
症状が改善しないのは当然と言え、時折“辛口”に書いていますが、医者を代えるのが一番と言うのは真実と言えます。
先日、来られた患者さんも、ひどかったです。
この前もネットニュースをみていたら、咳が長引けば風邪ではなく、いろいろなことを考えなければならず、ぜんそくが隠れている可能性も考えた方がいいと書かれていました。多くの医師が、参考にすべきと感じました。結構“風邪”なんて言われているからです。
多くの一般の方が「ゼーゼー」すれば「ぜんそくがあるんじゃないか」と考えます。ゼーゼーしなければ、疑うことも難しいと思いますが、気管が強ければゼーゼーはしないし、私も40数年生きてきて、ゼーゼー言ったことは一度たりとてありません。
ところが、その患者さんはゼーゼーを繰り返すたびに某医院さんにかかっていましたが、ぜんそくと言われたことはありませんでした。親御さんですら「ぜんそくでは?」と思っていたのにです。
こういう悪質な医療は、ない訳ではありません。その医院さんから逃げてくる患者さんで、ゼーゼー言ってぜんそくと診断されている患者さんもいますので、故意に診断していない可能性があります。というか、小児科医ならゼーゼー繰り返せば、ぜんそくを考えないはずはありません。
当院に来られる患者さんには、いつも診断が大切と言っています。診断に見合った治療を開始しなければ、何も始まらないからです。
ぜんそくやアトピー性皮膚炎があれば、診断の根拠を示し、お子さんがその病気を持っていることを理解して頂きます。急に現実を突きつけられるような格好に、時に目に涙を浮かべる親御さんもいらっしゃいます。ただ、現実として受け止めなければ、お子さんに失礼に当たります。
小学校高学年になるまで、明らかなぜんそく症状を繰り返して、ぜんそくとは診断されていませんでしたから、薄々は気付いていたものの、やはりショックだったようです。
ここまで明らかな誤診だと、作為的ではないかと思います。そう考えると、そうする理由があるはずです。
先に述べた通り、診断をしっかりつけけなければ何も始まらないし、親御さんからも信頼を得られないはずです。誤診するメリットは浮かばないのですが、敢えて考えると、誤診した方が何度も通院してくれること、ぜんそくと診断しないと、受診の都度に再診料ではなく、初診料が取れること、その二つくらいしか思いつきません。
残念ながら、経営が最優先であれば、ここまでやる医療機関があってもおかしくはありません。これまでいろんな思想を持った医療機関をみてきましたが、敢えて言えば診療レベルも、モラルでさえも高くない医院は存在します。
患者さんは、病気のことになると「お医者さんに任せれば大丈夫」とお考えの方も多いのですが、裏切られている方も時々目にします。
私は、ぜんそくの患者さんをみると、「しっかり治療し、大人に持ち越さないようにしなければ」と考えます。大人のぜんそくは治ることは難しいと言われていますが、子どもの場合は、治る可能性はあるため、子どものうちに治ることを願っており、100%治すつもりで治療に取り組んでいます。
残念ながら、すべてがいい加減で、治そうともしていない対応をしている医師もいるのが事実です。以前も書きましたが、あるお子さんをぜんそくと診断したら、お母さんがキョトンとしていたので聞いてみたら、お母さん自身が子どもの頃に某小児科で同じ症状でかかっており、ぜんそくと診断されていなかったという、親御2代に渡って誤診されてきたケースもあるのです。
先日書いた、インフルエンザの“親切”な対応といい、まず経営を最優先しているとしか思えない医院もあるように思います。もっと親御さんは、地元の医師がどのような医療(経営方針!?)なのかを理解すべきでしょう。
ぜんそくは、発作を繰り返すと気管支がダメージを受け、場合によっては大人に持ち越しやすくなってしまいます。そんなことは親なら誰も望まないはずです。今回の患者さんも、気管へのダメージを心配しています。
ひどい話はいくつでもあり、医師がみな良心的で、プロ意識が高いかと言えば、そうとも言えないと思っています。そういう“真実”をしってもらう努力もしなければ、地元の患者さんを救えないと思っています。


