先日、市外から受診されている食物アレルギーの患者さんの妹さんが当院を受診されました。
この子はアレルギーはなく、やや体調が悪かったため、上の子が当院を受診するついでに一緒に診てもらおうと思ったそうです。
診察してみると、溶連菌感染症が疑われました。溶連菌は園を休まなければいけない病気で、またインフルエンザは鼻水を少しもらえば検査できますが、溶連菌は綿棒でのどをこすって、それを検体として検査をします。院内で短時間で溶連菌かどうかを検査できるのです。
調べてみると、溶連菌が出ました。治療は抗生剤を長めに飲むのですが、本当に著効します。ただ、登園許可証が必要になります。何十キロも離れた当院を許可証を書いてもらうがために、数日後に再診して頂くのは気が引けたので、地元のお医者さんに行って書いてもらった方がいいのではと提案しました。
ある小児科を受診し、許可証の記載を求めたら、その医師から烈火の如く叱られたそうです。私は何も怒らせるようなことはしていないつもりで、機嫌が悪かったのかもしれません。患者さんの自宅がその医院さんとは比較的近くなので、当院を受診したのが気に入らなかったのかもしれません。
原因を作ったのは私かもしれず、申し訳ないと思っていました。ただ、それにしても「そんなに怒ることか?」と親御さんと話していました。
たまたま同じ日だったのですが、私も怒るまではいきませんが、親御さんを注意したくなることがありました(汗)。
ぜんそくもアトピー性皮膚炎も慢性疾患なので、日頃から症状を安定させるために定期的な通院が望ましいと思います。
ぜんそくがあり、予防薬を出しているのに、薬を勝手に止めてしまい、それが原因でまもなくゼーゼーし慌てて受診されるケースは時々あります。また、アトピー性皮膚炎も、薬を塗って良くなっても、そのまま放置し、また血が出るまで皮膚を掻き壊した状態で再診するということを繰り返しているケースもあります。何度注意というか説明しても、なかなか改めてくれないとどうしていいか分かりません。私の説明の仕方が悪いのかもしれませんが、多くの患者さんは定期で通院されているようです。
今回はそれとは異なるパターンです。その患者さんは食物アレルギーがあり、0歳の時のアレルギー検査で卵白がクラス4でした。
負荷試験のことも説明し、1歳を過ぎたら医院で食べさせていきましょうと説明していました。理解してもらっていたつもりでしたが、実はかなり大胆なことをされていました。
家で、卵焼きや茶碗蒸しを食べさせていたのです。キョウリュウジャーではないですが、かなりブレイブというか、チャレンジャーです。何も起こらなかったから良かったものの、アナフィラキシーを起こしていたかもしれないのです。
先日、甲殻類や軟体類、貝類など多くの食品を除去していた患者さんにエビの負荷試験を行ないました。一度負荷試験を受けた方はお分かりでしょうが、少量から時間をかけて食べさせ、少しずつ増やしていきます。
その患者さんは、他の食材もアレルギー検査がクラス1程度で、念のために除去していました。それら全てを何度も負荷試験に来てもらうのもどうかと思ったため、「今日の負荷試験のように、家で少しずつ食べさせてみるのも手ですよ」ということもあります。
卵アレルギーのお子さんは、負荷試験を一度も受けたことはありませんでした。負荷試験のことも説明していたため、何もそんな焦ることはないのに、あまりに大胆な感じで卵を与えていたのには少し驚きました。「何もなかったから良かったものの、もしかしたら症状が出たかもしれず、ちょっと大胆だったと思います」と言わせて頂きました。何かがあってからでは遅いので、プロとして注意しなければならないと思えば、言うこともあります。
その一方で、どちらかと言えばこちらの方が多いのですが、「怖くて食べさせられない」と言う方もいらっしゃいます。せっかく負荷試験をして、食べられることが分かっていても、親御さんの心理なのかもしれませんが、慎重すぎる方もいらっしゃいます。こういう場合は、気持ちも分からなくはないので、あまり強く言うのはかわいそうですが、優しく言うようにはしています(笑)。
私の年齢からは、患者さんのお母さん達は「妹(?)」のようなものなので、普段から「いろいろ質問できるお兄さん(?)」的な小児科医を目指しているつもりです。理不尽に怒るのは論外だと思いますが、時には毅然とした態度で注意することも必要なのかなと思っています。


