小児科 すこやかアレルギークリニック

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“エピペンを持たない”子
2013年04月10日 更新

今日は水曜日。またまた食物アレルギーの講演のため、お出掛けです。

毎回、食物アレルギーの誤食時の対応の話をしています。食物アレルギーの正しい知識を広めるため、話の中に食物負荷試験の話などを組み入れています。

毎週似たような話になるのは仕方ないのですが、話を変えざるを得ない部分もあります。ですから、直前になると、せっせとスライド作りをしなくてはいけないのです(汗)。

今日は、ある園に行って園の先生方に話をするのですが、その園に通う2人のお子さんが重症なため、誤食時のエピソードや当院での負荷試験の経過を話す必要があると思います。過去に誤食で症状が出てしまった場合、それを話すことで重症さを理解できたり、また対策を練ることもできると思っています。そうするために、過去のカルテをひっくり返さなければなりません。

実は、この園には昨年も行っています。じゃあ、何でまた行くの?と思われることでしょう。エピペンを持っている患者さんがいるために、昨年はその取り扱いについて説明に行ったのですが、少し状況が変わったからです。

その状況とは、“エピペンを持たない”お子さんが新入園されることと、園長が交代したからです。

重症な食物アレルギーのお子さんがいれば、園の責任者である園長は、食物アレルギーのこと、エピペンのことなどを知っておく必要があります。全国的にも保育園や幼稚園でエピペンを持っているお子さんは少ないでしょうから、園長がエピペンの取り扱いを学ぶ研修会は、あまりないと思います。でも、知っておく必要があるので、私の方が出掛けて行ってでも最低限のことは理解しておいて頂かなければいけません。

“エピペンを持たない”お子さんなんて、大したことないんじゃないのとお考えかもしれません。エピペンを処方したいけれど処方できないという意味なのです。そういう意味では、意外と盲点になっているというか、園における食物アレルギーの課題と言える部分だと思っていますが、

エピペンの小児用は0.15という規格がありますが、体重が15kg以上、30kg未満が適応になっています。体重が15kgを多少欠けても処方することがあると思いますが、体重が10kgそこそこであれば、処方したくともできないのです。

当初は、その市の方でもエピペンを持っていなければ、逆に対応が難しいという考えていたようです。その考えも分からない訳でもありませんが、全国的にもこういうケースはあるでしょうし、誤食させないように気をつけるということと、早めに対処するという二つが大事なポイントになると考えています。

となると、園の職員が食物アレルギーについてある程度は知識を持ち、早め早めに対応し、場合によっては、救急車の要請も早めに行なう必要があると思っています。その辺のことを知って頂くために出掛けるのです。

夜な夜なスライドを作っていますが、周囲の大人が理解を深め、その結果として患者さんや親御さんが安心して園に通えるような体制づくりに協力をしていこうと思っています。