ゴールデンウィークの前半が終わったようです。
他人事のような言い方になってしまいましたが、日頃から休み慣れていない?ため、つくづく休みの使い方が下手くそだなと思います(涙)。とは言え、子ども達を連れ、長岡市の悠久山公園に行ってきました。かなり桜は散っていますが、出店もまだ出ており、まだ楽しめます。
先日、患者さんが初めて当院を受診されました。
咳で受診されたのですが、里帰り出産であり、ご自宅は新潟市の○区でした。話を伺うと3月から咳が長引いているとおっしゃいます。
これまで自宅近くの小児科に通っていたそうですが、いつも風邪という診断だったそうです。
ここで言いたいのは、「本当に風邪でしょうか?」、「風邪ってそんなに治らないものでしょうか?」ということです。
いつも言っていますが、当院に来られる患者さんの多くが、ぜんそくを見逃されています。ぜんそくはかなり頻度の高い病気であり、ぜんそくを診断できないようでは小児科医としてかなりヤバいと言わざるを得ません。
そもそも、治療して良くならなければ、まず考えなければならないことは「自分の診断や治療が間違っているのではないか」ということだと思います。
ぜんそくを発症する前の状態では、確かに診断は難しいかと思います。私の場合、風邪と思って風邪薬を出して治らなければ、「風邪ではないのではないか」と考えます。
話は少しそれますが、先日隣の街から下痢の長引く患者さんが受診されました。地元の病院と開業医を受診し、胃腸炎と診断されましたが、下痢が長引くため、当院に相談に来られたそうです。道中、小児科のある病院やいくつもの開業医がありましたが、ご指名で当院を受診して下さいました。
話を聞いてみると、アレルギーはないと判断され、私の専門分野の専門的知識は出る幕がなさそうです。
ただ、ここで空気を読まないといけません。親御さんは“良くならない理由”を求めているんだと思いました。言い換えれば、“どうすれば症状を改善させられるか”という答を欲しているんだと考えました。ここは小児科医として20年以上やってきていますので、期待に応えなければと感じました。
胃腸炎は、一般的にはかかるのもはやいけれど、治るのもはやいものです。長引くのはおかしいと考えます。ただ、下痢が長引く病気の一因である乳糖不耐症ではないようです。親御さんには、私の考えを伝えました。一週間後に再診予定ですが、私の考えが正しければ、改善しているはずです。
10年以上前に福岡の専門病院でアレルギーという学問を学ばせて頂きましたが、自分で言うのも何ですが、自分の診療の幅が広がったように感じています。
咳が出れば“風邪”、湿疹ならば“乳児湿疹”とは限りませんし、胃腸炎の治療をしても下痢が長引けば「胃腸炎ではないのではないか」と考えられるようになりました。当たり前のことですが、正直当たり前のことができない医師も結構多いものです。
私も小児科医として発展途上であり、まだまだ未熟さを感じています。ただ、医学はそれなりに進んでおり、正しい診断や適切な治療を行なえば、速やかに症状が改善されることは多いのです。患者さんの症状が良くならなければ、病気が重いから仕方ないとは考えず、自分の診断や治療を見直すことをまずやるべきだと思っています。
話が脱線していますが、新潟市の患者さんの話に戻ります。いつものパターンで、ぜんそくが隠れていると判断されました。もちろん、新潟市にかかりつけ医が存在するのですが、たった一回会っただけなのに、症状が驚くべきスピードで改善したために、一発で私のことを信用してくださったようです。
裏を返せば、普段のかかりつけ医の方は、“一発で”信用を失ったと言えると思います。そこが医療の怖いところであり、真面目に取り組んでいれば、逆に面白いところなのだろうと感じています。
市内のある小児科さんは、患者さんの自宅に手紙を送りつけ、予防接種をうちで受けてくださいとやっているようです。普通はこんなことはせず、涙ぐましい努力をしているのでしょうが、本来医療はこういうものではないと思います。これでは、営利目的と言われても反論できないでしょう。
当院は、そういった宣伝活動は一切やっていませんが、予防接種の患者さんはそれなりの人数が来てくださっています。ただし、よく顔ぶれを見てみると、他院でアトピー性皮膚炎を見逃され、当院に救いの手を求めて受診され、それ以降当院を頼りにしてくださる患者さんが圧倒的に多いのです。
ただ、私も変なことをすれば、一発で受診をされなくなることもあるでしょう。小児科医は子どもの命というか、健康を守るのが仕事な訳ですが、その都度が「一発勝負」なのだろうと思っています。


