11日の土曜は診療が終わったら、すぐに日本アレルギー学会に参加するため、出掛ける予定でした。
先週、県内の放送局(UXさん)から取材依頼があり、先方の取材の関係から11日の診療後しか時間が取れないと判断し、取材をお引き受けすることにしました。
放映を見てみないと分かりませんが、学校給食の取材をしていく中で、専門家としての意見を私に求めてくださったようです。給食でアレルゲンを除去しているため、症状が出ないだけでは、私が勝手に思っているだけかもしれませんが、言い方は変ですが、地味な報道になってしまいます。
これも取材中には述べていて、実際に採用されるか分かりませんが、医療側の問題もあります。つまり、医師の診断が間違っていて、除去するよう言われていても、実際には「治っている」、もしくは「そもそも除去する必要がない」ということもあります。
事情を知っている人が観れば、医師側の診断に問題があれば、しなくていい努力(除去)をしている、ということになります。ただし、中には本当に食べてはいけない重症な患者さんもいらっしゃいます。
ですから、微量でも命に関わるケースもあるということを専門家が伝える必要がありました。調布市での死亡事故がきっかけで、こういった取材がなされたということもありますし、私自身も「第二の死亡事故を起こしてはならない」という言い方をすれば、視聴者にはその訴えが聞き入れられやすいのだろうと思っています。
あと記者さんからは、患者さんもできれば取材したいということでした。今回、長岡市の給食の現場を取材されたようですから、長岡市の患者さんを紹介した方がいいと考えました。私の方から「取材に協力してもらえませんか」と電話をして、了解して頂いています。
この患者さんは、微量の乳成分でアナフィラキシーの既往があり、エピペンも処方されています。本当に学校給食の現場では、ちょっとしたミスも許されないのです。
放送の形としては、「以前誤って食べさせて、アナフィラキシーを起こさせてしまった」というシチュエーションなら、「だから、今はより入念なチェックを複数の人間で行なっている」となり、とても分かりやすいのでしょうが、そんなしょっちゅうあることではないでしょう。
当院の経験では、クルミアレルギーのお子さんが、学校給食でクルミパンを誤って食べてアナフィラキシーになって緊急受診したケースもあります。逆に、そういう学校では取材もOKはしないでしょう。
先ほど、医師側の診断の問題を挙げました。学校側にも問題点はあり、これまで食物アレルギーのことを学ぶ機会がなかったのは事実でしょう。もしかしたら、除去も“保護者から言われているからやっている”という感覚で実施しており、“命を守る”という本当の目的が薄まっているケースもあることでしょう。その辺もインタビューでは話していますが、採用されるでしょうか。
あと、学校側もいろいろ忙しく大変だとは思いますが、「除去」の他にも学ぶべきことがあります。言わずとしれた「誤食時の対応」です。
これまで私の患者さんに数十人エピペンを処方していますが、実際にエピペンが使われたケースは、2人の計3件です。ここ1年半くらいはありませんでした。今日は書く余裕がありませんが、4月の末から3人がエピペンを使っています。
やや早めと言えるかもしれませんが、概ね適切に使われたと思っています。私の指導も患者さんに伝わっているのかなと思っています。インタビューでは、私の患者さんでエピペンを使ったとかという話はしませんでしたが、そこにスポットを当てた取材も、テレビ局からあってもいいのかなと思っています。
いずれにしても、先週の土曜は13時過ぎに診療が終わり、そのまま取材に突入しました。いろいろあった記者さんの質問項目にひとつひとつ応じていきました。
これも短いニュースの間に採用されるか分かりませんが、私の持っているエピペンの練習用のキットをテレビ局に贈呈していますので、ニュースの時間にアナウンサーがそれを使って、実際に太ももに打つという場面が見られるかもしれません。
取材が終わった後も、放映されない新潟県の食物アレルギーの“裏事情”を話しました。食物アレルギーの体制の自治体の差については、採用して欲しいのですが、1月の取材の時にはカットされていました。某市役所は食物アレルギーに理解がほとんどなく、かなり手を焼いた行政もありましたが、逆に実名報道して欲しいくらいです。
10分くらいの枠で、私が1分程度登場するようです。あとは給食の現場と患者さんのインタビューでしょうか。私としては、せっかくエピペンの練習用のトレーナーを寄付したので、アナウンサーが腿に注射するところを見てみたいと思っています。要は、素人でもやり方を習えば、打つことができるということを公共の電波で立証して欲しいのです。
15日(水)の18時15分からのUXさんの県内ニュースの枠で放映されるようです。最近、当院のホームページは県外からのアクセスも多いようです。残念ながら県外の方は見られませんが、県内の方は是非ご覧頂きたいと思っています。


