小児科 すこやかアレルギークリニック

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「音」を聞く
2013年05月30日 更新

昨日も、市内の中学校でエピペンの使い方に関する話をしてきました。

いつも通り、校長先生を始め、先生方が参加して一生懸命聞いてくださいました。あとで分かったのですが、若い先生が数人いると思ったら、教育実習の方々でした。校長先生の計らいで参加となったようですが、これも勉強のひとつと捉えてくださると有り難いと思っています。

いつも通りでないこと、それはこの春に中学校に上がった当院で診ている患者さん自身も参加したということです。お母さんも一緒です。学校の先生には、食物アレルギーは死ぬこともあると伝えないといけませんし、本人を目の前にすると多少は言葉を選ばないといけないと思い、緊張します…。

まあ何とか頑張って話を終えました。最後はいつものエピペンのトレーナーを使って練習することになります。その前に、動画を見て頂いています。

その動画とは、本物のエピペンを使って注射しているものです。使用期限の切れたエピペンを、患者さんの太ももの上に載せたグルグル巻きした布に打っており、実際にはもちろん注射はされていません。ただ、エピペンはバネ仕掛けで「バチン」と結構大きな音がするので、中にはビックリして手を離してしまう人もいるかもしれないのです。

動画を見て頂き、練習用のキットで太ももに打つ練習を繰り返すことはいつもやっていることです。多くの方が「それほど難しくないんだ」と思ってくださるようです。

この日はもう一つ「スペシャル」がありました。この患者さんに以前処方していたエピペンが使用期限切れとなっており、それはいつもは医院で本人と親御さんの2人だけの目の前で練習してもらっています。これを先生方の目の前で使ってしまおうという魂胆がありました。

今回の勉強会は、中学生になった患者さん自身の希望もあり、参加してもらっています。7年程の付き合いがありますので、今までまだまだ子どもと思っていましたが、少しは自分のことを理解したいという気持ちも芽生えてきたようです。

アナフィラキシー時に自分で注射できるかと言えば、状況によると思います。私の患者さんでも、息が苦しくなり始めて「ヤバい」と思って自ら太ももに打った中学生もいますし、血圧が下がってきて自分で打てなかった患者さんもいます。

専門医でも「迷ったら打つ」ということを言っていますので、今回は問題意識の芽生えてきた本人に、本物のエピペンを使った練習をしてもらうことにしました。動画と同じように「バチン」という音が会場となった教室内に響き渡りました。「音」を聞いてもらうというのも、大事なことだと思っています。

来月、新潟市でエピペンの販売元であるファイザー製薬がサポートして大規模なエピペンに関する研修会があるようです。学校や園関係者にとっての関心事であり、多くの参加者があると思います。

そういうことはどんどんやって頂きたいのですが、ただ私のやっている「個別指導」は、実際に私がエピペンを処方している患者さんのこれまでの経過を含めた話をした上で、エピペンの打つタイミングや打ち方を説明しており、一歩進んだことをやっている自負はあります。

私は私で動画で「音」を聞いてもらうなり、できることをやり、新潟県のために働いていこうと思っています。