少し前にも書きましたが、NHKの大河ドラマ「八重の桜」を欠かさず観ています。
戊辰戦争に破れ、藩主松平容保が謹慎処分となり、会津藩はある意味“壊滅”状態となります。
私も知らなかったのですが、会津の人々は会津に住むことを許されず、今の青森県下北半島に定住の地を求め、そこで新たに斗南藩を作り、立て直しにかかるというところまで話が進んでいます。
ついネットで「斗南藩」と調べてしまうのですが、その後も会津の人々が憂き目に遭っていくようです。
先月の中旬、東京で日本小児皮膚科学会があり、私も参加したのですが、とても勉強になりました。
そこで小児科医がよく診る水イボやとびひの話題も出ました。水イボはゆっくりと免疫ができていくため、最終的には自然に消滅してくれるとされます。上越界隈では、小児科医や皮膚科医が「自然に治るので、様子をみて下さい」と言うことが多いと思います。積極的なことはせず、いわば“放置”するというやり方です。
数が多かったり、顔にも広がってきて取りきれないものは、私も致し方なくそう説明していたのですが、日本の第一人者の先生方は、“放置”なんてしておらず、プロとして積極的に何とかしようとするのです。それを聞いて、学会会場で愕然としまいました(汗)。
医療って、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」なんてところがあって、多くの医師がそうしているからそれが正しいという訳ではないことを学びました。私のよく言う「食物負荷試験」もまさにその通りですよね?。
とびひも、周囲の小児科や皮膚科の治療をみていると様々です。実際、日本小児皮膚科学会でもとびひの治療にステロイド軟膏を使うか、使わないか、抗生剤の内服をするか、しないか、ガーゼで覆うか、覆わないかなど方針が医師によって一定していないことが話されていました。
先日、当院で診ているアレルギーの患者さんが顔にガーゼを貼って受診しました。話を聞くと、とびひになり、皮膚科に通っているそうです。もう2週間も治らず、通院していることも聞きました。
学会で日本の第一人者の先生から最新のとびひの治療の話を聞いてきたので、どんな治療をしているのか興味を持ち、お薬手帳を見せてもらいました。
私の経験の中でも、2週間も治らなければ、「それはおかしい」と感じました。治療は、リンデロンVG軟膏を患部に塗り、絆創膏を貼っていました。あと、内服薬も併用されていました。
先月の学会では、リンデロンVG軟膏というステロイド軟膏を使うようにとは一言も言っていませんでした。そもそも単純に皮膚に菌が付いただけなら、菌をやっつける抗生剤の軟膏のみで対処すべきで、ステロイド軟膏は必要ないであろうと思いますし、そう説明されていました。
2週間も治らない理由は、病気が重いからではなく、治療が病態に合っていなかったからであろうと考えています。
小児科医は、子どものあらゆる病気に対応しなければなりません。ただ、何でも完璧に対応できる小児科医はいません。それでも、とびひや水イボ、中耳炎、結膜炎など、皮膚科や耳鼻科、眼科が診るような病気も小児科医が対応してみて、手に負えないようならそれぞれのプロに相談するのが現実的な対応だと思っています。
敢えて言えば、私が最新情報を学んできた水イボやとびひに関しては、地元の皮膚科医の治療は、日本の第一人者のそれとは異なっていることもあるようです。これでは、地元の子ども達が困ります。
立て直しと言うにはおこがましいですが、私は小児科医ですが、微力ながら日本の第一人者の皮膚科の先生に習ってきた水イボやとびひの適切な治療を広めていかなければならないと思っています。


