土曜は、診療が終わり次第、新潟市に行かなければなりませんでした。
診療が終わり、この日の講演のために睡眠時間を削ってスライド作成の準備をしていましたので、正直身体に疲労を感じていました。これから120キロの距離を運転して行かねばならず、途中で眠くなっても困ります。
私としては珍しく、20分ほど仮眠を取ることにしました。以前、ネットで見たのですが、昼寝を許可する企業もあるようです。もちろん短時間でしょうが、そちらの方が頭をリフレッシュでき、仕事効率も上がる。そうした方が企業にとってもメリットがあるということなのでしょう。
作戦は成功し、疲れは取れた気がします。それが証拠に、運転中は眠くもなりませんでした。
講演はユニゾンプラザという新潟市内の会場であったのですが、会場は満席だったようです。私の前にお酒の講演があったようで、そちらも面白そうな話だったようです。私が会場に到着したのは講演開始の15時少し前でしたので、前の先生のお話は伺うことができませんでした。
すぐに控室に通されたのですが、県の栄養士会の偉い方々や新潟大学の学長であった先生にもお会いしました。私のような開業医にはちょっと不釣り合いな状況だったと思います。ちょっと場違いな?場所に来てしまったようだと思ってしまいました(汗)。
参加者は栄養士の方が多く、その他に一般の方もいらっしゃったようです。会場は、食物アレルギーのことを知りたいという方が多いのでしょうから、いつも通り“遠慮なく”お話しするつもりでした。
事前に頂いたタイトルが「知らないではすまされない!食物アレルギーの怖さ ~誤食時の対応の仕方も含めて学ぶ~」だったので、タイトルを無視した話はできません。食物アレルギーはどれだけ死亡する病気なのかという話をする必要がありました。
厚労省のデータですと、年間1~5人くらいで推移しています。これを多いと考えるか、少ないと考えるかは人それぞれと思います。多分「思ったより多くない」と感じる方の方が多いのだろうと思います。
亡くなっている方がいるので「死ぬことはない」とは言い切れません。ただ、アナフィラキシーショックと言えば、ハチ刺傷や薬でも起こすことがあるのですが、実際死亡数はこちらの方が多いのです。
ご存知のように、実際に調布市で亡くなったお子さんがいるため、栄養士さんも含め、園や学校職員の関心が高まっていることはよいことだと思っています。
またタイトルに含まれているように、誤食時の対応も話さねばならず、個人的には栄養士さんには、各アレルゲンの特徴などを知って頂きたいと思っていたので、その辺のバランスを考えることも大切でした。
また栄養士の方は、私のように子どもの食物アレルギーをみているだけではないので、大人のアレルギーについても知って頂く必要がありました。結構盛りだくさんになってしまいます。
新潟県の栄養の中枢を担うような偉い方々も主催者側として参加して下さっていましたが、私も専門病院で学ばせて頂き、それから10年以上も食物負荷試験を地道にやってきて、こだわって診療してきましたので、私の知識をさらけ出すつもりで1時間半ほどお話しさせて頂きました。
新潟県は食物アレルギーの医療レベルは決して高くありませんが、栄養士の方はより正しい情報を求めて、食物アレルギーの第一人者の海老澤先生や今井先生の話を聞く機会もあるようです。そういう超一流の先生方と比べられても困りますが(汗)、私は新潟県の患者さんは新潟の医師が守るべきだと考えているため、私の役割はあると思っています。
正直、もっと時間を頂ければ、もう少し詳しいことまで話せたでしょうが、自分なりに考えて内容を決め、1時間半の中に組み入れたつもりです。
私の強調したことの一つに「必要最小限の除去」というものがあります。
ピーナッツやソバにアレルギーがあると、わずかな量でアレルギー症状が出ることがあります。これらの治りづらいアレルゲンは完全に除去するのが基本だろうと思います。ただ、卵や乳製品、小麦などはいろいろな食品に含まれます。子どもに多く、治るケースが圧倒的に多いため、可能であれば完全除去はしないと認識しています。
食物アレルギーに詳しくない医師は、すぐに完全除去と言いたがりますが、負荷試験をやって少量含まれるものが食べられるのならば、その部分は食べてもいいとガイドラインには書いてあります。
最近は、完全除去していると食べづらくなってしまうとさえ言われているため、「必要最小限の除去」という概念は栄養士さんには是非とも知っておいて頂きたかったのです。
そのためには食物負荷試験が欠かせないということも強調しておきました。これは海老澤先生も今井先生もおっしゃっていることで、私の話もブレてはいない訳です。
講演の最後に質問を受けましたが、食物負荷試験さえ受ければすぐに解決するようなことでした。当然のことながら、食物アレルギーの専門家を受診し、評価してもらうことが大切ですと付け加えました。
私の話が上手くなく、充分に伝わらなかったところもあったかもしれませんが、あとで幹部の方からはご評価を頂きました。そうであれば、今後こういった依頼も増えてくるのではないかと思っています。
講演後、懇親会に誘われました。私は車で出掛けたため、車で懇親会会場に向かいました。偉い先生が多い中、上座的なポジションに座らせられ恐縮しきりでした(涙)。
実は、この懇親会の後に予定がありました。ちょうどこの週末に胎内市で「胎内星まつり」が開催されていました。
これは天文ファンが大勢集うイベントで、天文機器メーカーがいくつも出店します。最近は忙しく、10年以上も遠ざかっていますが、時間的余裕があれば、子ども達と星を観るようなことも再開したいと思っていました。
この分野でもハイテク化が進み、天体写真用のデジカメもあります。例えばオリオン座の大星雲は肉眼では明るい部分しか見えず、天体写真のような細部まで見えるものと期待すると裏切られます。
要は、カメラのシャッターを開きっぱなしにし、時間をかけて淡い光を集め、それを画像化するのです。ただ地球は自転しており、カメラを固定しては星が望遠鏡の視野から逃げてしまいます。最近は、望遠鏡やカメラを星の動きに合わせて動かすのです。10年以上前よりもハイテク化しており、その辺の技術を見に行きたいと思っていました。
そんなこんなで、自宅に帰ってきたのは真夜中でした。いわゆる午前さまってやつでしょうか?(大汗)。先週も海外旅行で子ども達に夏らしいことをさせてあげられなかったのですが、日曜もこれまでの疲れがどっと出て、大したことはできませんでした。
来週以降は、診療、講演活動のほか、家族サービスも両立するつもりでいます。


