小児科 すこやかアレルギークリニック

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昨日もまた
2013年09月05日 更新

水曜の午後の休診を、有効に利用しています。

昨日は、市内の小学校にお邪魔しました。卵アレルギーがあり、先日エピペンを処方したため、預かって頂くためにエピペンの講習に伺ったのです。

ちょっと反省すべきなのですが、以前から卵アレルギーは重く、エピペンをもっと前に処方しても良いくらいだったのですが、処方のタイミングを逸していたと言えると思います。

例の調布市での死亡事故を受けて、親御さんも心配になられたため、「エピペンは持っていた方が良いね」ということになり、少し前に処方したばかりでした。

親御さんを通して、私が学校に出向くことは打診してあったのですが、夏期休暇前に一度お電話を頂き、日程調整を試みたのですが、予定が合わずすぐには日程を決められませんでした。

親御さんが言うには、やはり誤食が心配で「1日でもエピペンを早く預かって欲しい」と学校側に確認していたそうですが、色よい返事がもらえず、気が気でなかったそうです。

私も夏期休暇はお休みを頂いていたので、休みも終わったいま、親御さんに意向に沿わなければと考えました。関係部署に電話をかけ、早めに研修を済ませたいと私の意向を伝え、調整して頂きました。結構すんなり決まりました。

正直、もっと早く処方すべきでしたが、タイミングを逸していました。申し訳なく思っています。学校側にしても、最近誤食で強い症状が起こした訳ではなかったので、「なぜ急にエピペン!?」と思ったかもしれません。

ただ、私に限らず食物アレルギーの専門医は、調布の事故以来、エピペンを処方する件数は増えていると思います。そう簡単に命を落としてもらっては困るので、医師側の適応もやや緩くなっているかもしれないし、親御さんの方が「心配なので処方して下さい」とお願いされるケースもあることでしょう。

いずれにしても、このタイミングでエピペンを処方し、誤食時に対処して頂けるようにしておかなければなりません。

学校に伺って、伝えるべきは、いま言ったようにエピペンの使い方等、誤食時の対応になります。もう一つは、この患者さんがどれだけ重症かを学校側にも知っておいて頂きたかったのです。

先日も書いたと思いますが、例えば牛乳アレルギーのお子さんであれば、負荷試験をやって数ミリリットル飲んだ時点でアナフィラキシーを起こしてしまえば、とても重症であることが伝わり、絶対に誤食はさせてはいけないお子さんであることが分かります。

仮に、牛乳アレルギーと診断されていたお子さんに、誤って牛製品を摂らせてしまい、もし症状が出なければ、その先生には「誤食させても症状は出ないものなんだ」という考えが定着してしまうかもしれません。負荷試験を受けた際に、ほんの少量で症状が出たことを伝えられたら、学校側も危機感を持続できると思っています。

この患者さんは、乳幼児期にかき玉汁や卵スープで嘔吐や全身蕁麻疹を経験しています。当院を初めて受診して間もなく、卵入りのビスケットを使い、負荷試験をやることにしました。

ビスケットの中には卵はほんの少量しか含まれていなかったので、最初は何も問題なく食べられるものと思っていましたが、そうはいきませんでした。

ビスケットを2枚食べて蕁麻疹と咳が出ています。内服薬と気管支拡張薬の吸入で改善しています。同じビスケットを使い、半年後にリベンジの負荷試験をやってみましたが、やはり2枚食べたところで、咳と蕁麻疹が出て来ました。

また半年程して、同銘柄のビスケットを少し食べさせてみますが、本人が「舌が痒い」と言い、食べたがりません。本当にアレルギー症状なのか、恐怖がそう言わせているのかハッキリしません。でも微量の卵で症状が誘発されるので、完全除去を続けざるを得ません。

負荷試験の時の様子をありのままに伝えると、重症であることは手に取るように分かるのではないかと思っています。とりあえず、それが伝わることは誤食防止につながるはずです。