小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

蜜月
2013年09月12日 更新

昨日は、妙高市で保育士の先生方を対象とした研修会がありました。

妙高市とは時効ですから書きますが、ほんの一瞬気まずい時期もありました。当院のある上越市とは隣街ですが、アレルギーで困っているお子さんたちが通ってくださっています。

その中に重症なアレルギー体質のお子さんがいました。ぜんそくで入院したことが数回あり、これは小児科で診られていて、皮膚の方は少し離れた皮膚科に通院していました。そして過去にアナフィラキシーを起こしていたのですが、どこ医療機関からもフォローされていませんでした。

これって、新潟県ではよくあるパターンです。かかりつけの小児科に通っていても、せいぜい血液検査を時々やる程度。「食物負荷試験」の存在すら知らされず、どこまで食べられるかなどのアドバイスも一切なし。当院では全く使っていない「インタール」という薬を延々と飲まされていたりしています。

ちなみに、通っていた皮膚科ではアトピー性皮膚炎の診断もハッキリされておらず、お母さんは小児科、皮膚科などに通院し、何を食べさせていいかひとり悩む日々が続いていました。

当院を受診されてからは、いずれも当院で診ています。負荷試験も何度も実施し、それなりに解除できています。問題は牛乳アレルギーが重いことで、誤食やケアレスミスで3回程アナフィラキシーを起こしています。

先程、一時期気まずくなったと言いましたが、この子の通う園で誤食があり、アナフィラキシーを起こし、近くの病院に入院しました。もちろんエピペンを処方しました。また起こすことを心配し、園でもエピペンを預かってもらおうと園側に打診したのですが、当初は拒まれてしまったのです。

今から思えば、一昨年に厚労省が園でもエピペンを預かる必要があるとガイドラインを打ち出して間もなかった頃なので、仕方ないと言えば仕方ないのですが、地元上越市ではエピペンを預かる事例もありましたので、親御さんからすれば「なぜうちの街は預かってくれないの?」ということになります。

そうこうしているうちに、その患者さんがまた園でアナフィラキシーを起こし、入院してしまいます。私もこの子を守りたい一心で、県庁に相談し、それから一気に話が進んだのです。

それからは、見違えるように(?)対応が良くなり、担当者とも面識ができ、「蜜月」な関係が生まれました。その子の通う園には、いつも言うように職員全員がいざという時に対処できるように2回出向いています。この春小学校に上がりましたので、小学校にも行きました。

市全体の食物アレルギー研修ということで、昨年は2回行っており、昨日も市全体の研修会でした。職員がなるべく参加できるようにという配慮からでしょうが18時からスタートでした。

園の先生方も市の担当者も方も一生懸命で、私はいつくも県内の行政に協力しているつもりですが、新潟県内では今やトップクラスの対応となっています。昨日、理解のない行政はトコトン理解がないと言いましたが、同じ新潟県民であっても食物アレルギーというサービスに関しては、大きく水をあけられてしまっています。

食物アレルギーに関して、市とお互い信頼関係が芽生え、頼り頼られで、私もいくらでも協力したくなります。昨日も講演とエピペンの使い方の練習で2時間以上話しましたが、心地よい疲れで「超気持ちいー」って感じでした。

これも昨日触れましたが、船橋市はこれまでの対応から悪い対応の市としてレッテルを貼られた感があります。命が関わるような、しかも慣れないことを避けたい気持ちも分からなくもないですが、園側の誤食がきっかけなら、ある程度は責任を持った対応が必要になるのではと思います。

船橋市が前例となり、エピペンの預かりを拒むような行政が続出してもらっては困ります。昨日の妙高市の講演では、その辺に配慮し、話してきたつもりです。一応私の意図は理解して下さったのではと思っています。

妙高市とは良好な協力関係ができており、今後も続くものと思っています。私も上越市に開業して6年になりますが、変な言い方になりますが逃げも隠れもできません。特に地元にアレルギーの専門医が出てこない限りは、協力し続けることになるはずです。

今後も妙高市への協力は惜しまないつもりでいます。