昨日は、“事件”がいろいろあって、この場でのネタが4つくらいありました。
それはおいおい触れていくとして、一番インパクトが大きかったのは、タイトルの件でしょうか?。
当院は、負荷試験を実施している訳ですが、ちょうど昼過ぎに負荷が終わり、12時半くらいから負荷試験の結果を踏まえ、自分なりに食事指導を行なっています。負荷試験の件数が多ければ、ひとりひとりに言うことも違いますし、時間がかかります。ともすると昼休みが取れなくなってしまうこともしばしばです。
昨日は2件だけでしたが、あっさりと特に問題なく終わってしまったため、指導もすんなり済み、久々に昼休みをしっかり休もうと思っていたら、スタッフから呼ばれてしまいました。予約の入っていない飛び込みの患者さんがいたようです。
名前を見てビックリ。12月にエピペンを処方した10代の患者さんでした。受診する予定はなかったので、「何かあったのかな」と感じました。
問診票に重ねられた紹介状があり、「何かがあったのだ」と確信しました。当院は、他院から紹介状を持ってくる患者さんはほとんどいないからです。ちなみに、当院だけが“嫌われ者”ではないようです。
友人の先生も言っていましたが、地域の病院に勤務していた頃には紹介状を書く開業の医師がいたそうですが、その先生が開業した途端、それがなくなったそうです。
同じ開業医に紹介するのは、医師側にメリットがないため、紹介しなくなるのだろうと思います。同格の同業者に紹介すれば、客が減る→収入が減るという意味合いもあるのだろうと思っており、純粋に患者さんのことを考えていない医師も存在することを表しているのだろうと思っています。
紹介状は、2日前の夜に緊急で診療を行なってくれた総合病院の医師でした。
話はこうです。いろんな経緯があり、いろいろな食品を食べなくなっていた患者さんがいて、久し振りにアレルギー検査をしたら、様々なアレルゲンの数値が高い状況でした。本人が食べる気もなく、負荷試験でシロクロ付ける作業もままならなかったため、どれかが食べられて、どれかが食べられないだろうと考え、いざという時のためにエピペンを処方していました。ピーナッツ、クルミも高値でした。
お土産か何かの最中(モナカ)を食べていたそうです。2種類入っていて、栗あんのものが美味しかったので、もう一種類を食べたら、唇が腫れてきたそうです。実は、原材料をチェックする習慣があったのですが、「胡桃」という字が読めず、「胡麻」という字に似ているため、ゴマのようなものだろうと思ってしまったのだそうです。ちなみにクルミの数値はクラス4とかなり高いものでした。
息がしづらくなり、ややフラつきもあったそうで、アナフィラキシーショックと診断できる状況でした。
エピペンは指導しており、昨年だけで当院で4人ほど緊急時にエピペンを親御さんや本人が使用して下さっており、今回も使ってくれているものと思ったのですが、本人に聞くと「怖くて打てなかった」ということでした。
それで、深夜に救急病院を緊急受診し、エピペンと同じ成分のアドレナリンの筋肉注射などの処置を受け、1泊入院した上で、退院後に当院を受診して下さったようです。紹介状の内容は、エピペンを処方した私に緊急時にエピペンを使えなかったため、その辺の指導をお願いするというものでした。
この先生にはご迷惑をお掛けしました。食物アレルギーによるアナフィラキシーショックはそんなに多くないでしょうし、最中を食べたのが22時過ぎで、受診が日付が変わって0時だったので、ビックリされたと思います。
お父さんにも指導していましたが、打たずに病院受診を優先したようです。間に合ったからいいものの、もう少し症状が重ければ、自家用車で受診することは危険なことも有り得ます。これについては、私の友人の浜松の川田先生の1月29日のブログをご覧下さい。
http://www.crysta.co.jp/blog/topics.cgi
誤って食べてしまったことは仕方ありませんが、次にまたアナフィラキシーショックを起こした時に、同じ対応をしていいかは状況により異なると思うし、自分の身体を危険な目に遭わせないようにエピペンを使って欲しいと思っています。1年後には親元を離れて一人暮らしの計画もあるようで、尚更です。
怖いのも無理はありませんが、もう少し病気が進行していれば、もっと怖い状況に陥ったかもしれません。私の説明不足もあったかもしれず、今回のことを踏まえ、誤食を起こしてしまった患者さんにはエピペンを速やかに使って頂けるよう、今後の指導に役立てていきたいと思っています。


