例年ならインフルエンザ流後期は、食物負荷試験を休止しているのですが、今年はニーズに合わせ、継続実施中です。
ただ、やっていないと思っている方も多いようです。やっていますから(笑)。
そのインフルエンザも、少し前よりは減少傾向に転じている印象です。今年の特徴はインフルエンザのA型とB型が同時に流行っているようです。数的にはA型が多いのですが、B型も見かけます。ただ地域によっては、B型が多いところもあるようです。
先日、珍しいケースに当たりました。画像をご覧下さい。
CとあるのはコントロールのCで、インフルエンザのC型を意味している訳ではありません。Aの下に紫色の線が出ればA型、Bの下に出ればB型と判定しています。鼻水を材料に検査しており、この検査キットで判断しているので、医師の経験や勘などは必要なく、この検査結果がものを言う状況です。
この画像はAとB両方の両方に紫色の先がくっきり出ています。最初は検査キットの不良だと思ったのですが、Cの下に先が出ており不良ではなく、「AB型」と判断するようです。というのは冗談で、A型とB型の両方にかかっていることだそうです。
話を聞いてみると、父がA型にかかっている最中で、兄弟が当院でB型にかかっていることを確認しています。つまり家庭内にA型とB型のウィルスが存在し、同時にかかってしまったのでしょう。
例年は1月にA型が流行し、春先にB型が流行ってきますが、今年は同時に流行が見られており、こんな珍しいことが起きてしまったようです。
ちなみに、A型とB型同時にかかった子の症状は重くかかった訳ではありません。普通のインフルエンザと変わりないくらいでした。しかも治療は、どちらもタミフルを使います。今年もと言うかタミフルが有効で、こじれることなく、発熱などの症状はすんなり改善しました。
他の子でも、2週間の間にA型にかかり、B型にもかかったお子さんもいますが、このお子さんは一度にA型とB型にかかり免疫ができたので、一石二鳥と言えると思います。診察室でこの話題を出すと「うらやましい」なんて声すら聞かれます。
この話を食物アレルギーの話にこじつけると(汗)、食物負荷試験でしょうか?。
食物負荷試験は、いつも言っているようにその食品を食べられるかどうかシロクロ付ける検査です。時々「アナフィラキシーが怖くて、受けたくない」という声も聞きます。もちろん、絶対に起こさないとは言えませんが、やり慣れた専門医が少しずつ食べさせれば、軽い症状で済むことが多いです。
症状が出なければ、食べ進めるということになりますが、症状が出れば、出たら出たでメリットはあります。
つまり、その食品を除去なり制限する必要があることがハッキリします。出た症状がじんましん程度なら抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬の内服をすることになります。当院では滅多にありませんが、思いのほか症状が強ければエピペンの成分であるアドレナリンの注射を行ないます。
親御さんは、食物アレルギーの症状の対処法を学ぶ機会が滅多にないため、医師の目の前で症状が出れば、治療の様子を目の当たりにできます。更に治療の効果も見ることができる訳です。症状を起こさないに越したことはないでしょうが、いざという時のシュミレーションができることは大きな経験だと思います。また、強い症状が出てしまえば、今後起こるかもしれないアナフィラキシーに備え、エピペンを処方するようにしています。
負荷試験を受けることに抵抗がある方にも、食物負荷試験は“一石二鳥”であることをご理解頂きたいと思っています。



