インフルエンザはピークを過ぎているようです。
一部で、まだ学級閉鎖なんてことも聞きますが、発熱でインフルエンザの検査を希望されても、出ない方も結構います。負荷試験は、例年はインフルエンザ流行期に休止していましたが、今年は細々と継続していました。仮に休止していても、そろそろ再開を検討していただろうと思っています。
昨日は、3人負荷試験を行ないました。食べられる方、食べられない方がいて、負荷試験は白黒をつける検査ですから、親御さんには真実を知って頂く必要があります。
当院は、患者さんの症状を良くすることを最優先しているつもりです。良くならなければ、「なぜ良くならないか」を一緒に考え、次回には良くなっているよう知恵を働かせています。
中には、とにかく早く診療することが最優先の医院さんもあるようですが、私はそういうスタイルは嫌いですし、患者さんのための医療ではないと思っています。
ただ、そういう風にやると待ち時間が長くなります。そういう理由で当院を敬遠されるかたもいるでしょうから、ポリシーは変えずに、待ち時間を配慮してなるべくスピーディに診療を行なおうと思っていました。
昨日は、私の思いとは裏腹になってしまいました(涙)。
まず、ある患者さんが期限切れになるエピペンの再処方を希望されて来られました。いつもはお母さんが来られるのに、お父さんが来られました。通常はお母さんに使い方の指導をしており、お母さんからお父さんへ話がいっているものと思います。
この日はお父さんが来られましたし、使用期限切れのエピペンをどうせ廃棄するなら試し打ちしてもらおうと思いました。昨年夏に小児アレルギー学会から発表された、エピペンを打つタイミングについても説明し、トレーナーで練習した上で、実際にお子さんの太ももに丸めた布をあてがい、試し打ちをして頂きました。
実は、お父さんがアメリカの方で、日本語が堪能で助かりました(汗)。私の説明を「なるほどですねー」なんて言いながら聞いて下さっていました。試し打ちした際に「(トレーナーで打った感触とは)全然違いますねー」とも言っていました。
つい、アメリカの食物アレルギー事情を聞きたくなってしまいました。お父さんの話では、アメリカの学校でも給食でアナフィラキシーショックを呈し亡くなったお子さんがいるようです。
別の患者さんで、やはりエピペンを更新されにきた患者さんがいて、お母さんに廃棄分を使って試し打ちして頂きました。その方には2本処方していたので、もう一回練習できる訳ですが、「それはお父さんにやってもらいましょう」というと、何と医院の駐車場で待っているとのこと。それならということで、お父さんにも即席でエピペン実習に参加して頂きました。
待っている患者さんには申し訳ないのですが、これでは待ち時間の長さは解消されません(泣)。とは言え、こういうことはそうあることではありません。
気を取り直して診療を始めると、重症なアトピー性皮膚炎の患者さんが来られました。当院には2年ほど前に一時通院していた方ですが、皮膚がボロボロというか、かなり悪化した状態で受診されました。
話を聞くと、ステロイドを使わない方針の東京の皮膚科に通院していて、限界を感じて舞い戻って来られたようです。2年前も現在のガイドラインに沿った治療を説明していたと思うのですが、私の努力が足りなかったのかもしれません。もちろん、こういう方は時間を掛ける必要があります。
また診療していると、スタッフから「けいれんです」という声が…。待っている最中に熱性けいれんを起こしたようです。このお子さんは、過去にも熱性けいれんの既往があり、今回インフルエンザA型が出たのですが、それに伴い全身性のけいれんを起こしてしまいました。
最優先すべきは、この子の治療に当たり、けいれんを止めること。診療もそっちのけで、点滴をし、点滴の管からけいれん止めの薬を注射する必要があります。診療が完全ストップしますが、これは仕方ありません。処置後は何とかけいれんも止まってくれました。
午前中だけで、これらすべてをこなし、数十人の診療をやらなければなりませんでした。小児科とアレルギー科を専門とするクリニックなら、こんなこともあるだろうと思っています。「当院らしい」と言えば、そういうことになるでしょう。昼休みはかろうじて15分ほど取り、午後の診療に突入しました。
こういうことが揃うことは滅多にないことです。明日以降は、待ち時間を減らせるよう頑張りたいと思っています。


