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抑制
2014年03月03日 更新

新潟県には、瓢湖という白鳥の飛来地として有名な湖があります。

うちにはまだ小さい子がいるのですが、週末に「みにくいあひるのこ」の絵本を読んであげました。本の内容かどうかは分かりませんが、じーんとしてようなので「じゃあ、白鳥を見に行きましょう」ということで、瓢湖に白鳥を見に行ってきました。家からは100キロ以上離れています。

普段、食物アレルギーの講演で県内各地を回っていますが、週末もフットワークは軽いんです(笑)。帰りにいちご狩りもしてきました。自分で穫ったいちごは美味しいものです。

週末もそれなりに忙しいのですが、この春からジェネリック医薬品をもっと多く使用するようにと国が言っているようです。

最近CMなどでやっているのでご存知の方も多いでしょうが、要は安い薬です。年々医療費が高騰し、財政をひっ迫してるため、同等の効果なら安い薬を使うよう言ってきているのです。

言っていることはしごく当然のことなのですが、私は「何だかな~」と思っています。「その前にやることがあるだろう」って考えています。

いつもこの場で日本の医療のもろさを指摘しているつもりです。ぜんそくが“風邪”や“気管支炎”、アトピー性皮膚炎が“乳児湿疹”などと「誤診」されているという話です。

何故こんなことが起こるかと言えば、医師がガイドラインを守っていないことが挙げられます。そもそも診断ができない医師は、その病気に詳しくないから診断できない訳で、治療もできないことになります。特にアレルギーといった慢性の病気は、患者さんが“被害”を受けることになります。

しかも、「誤診」しても医師にはペナルティーは何もありません。中には、作為的にやっている輩もいるかもしれません。

先日、他院に通っても咳が良くならないという理由で患者さんが当院を初めて受診されました。

話の流れからお分かりでしょうが、軽いぜんそくがあるのを見逃されていました。最近はお薬手帳がありますので、どの医院でどういう治療がなされていたのかが見てとれます。

驚いたことに、「カルボシステイン」が4日ずつ処方され、それが延々と続けられていました。

症状が改善もしていないのに同じ薬を出し続けるのは、私はヤブ医者のやることだと思っています。誰だってヤブ医者にはかかりたくないでしょう。言葉は悪いですが、ついダマされる患者さんも少なくないようです。

医療の問題は、効かない薬をわざと延々と出し続ければ、医者は儲かることにあります。わざとなら、詐欺まがいの行為ということになります。わざとでないにしても、患者さんが良くならなければ、私であれば心が痛みます。それを何とも思わなければ、やはり結果的に医院の利益は上がってしまいます。

適確に診断し、適切な治療を行なえば、症状は軽快して落ち着いてきますので、患者さんは受診する必要がなくなります。

カルボシステインを4日毎に出し続けられていた患者さんには、実は軽いぜんそくが隠れていること、“風邪”じゃないから風邪薬が効かないことなどを時間を掛けて説明しました。

症状の改善しない患者さんにこそ、時間を掛けて「何故良くならないのか?」と一緒に考えないといけないのに、中には、逆に良くならない後ろめたさからか「また同じ薬を出しておきます」とあっさり診察を終えてしまう医師もいるようです。

ぜんそくを見逃す医師は、繰り返し見逃しています。アトピー性皮膚炎も同様です。軽度とは言え「リピーター医師」と言えるのではないかと思っています。

残念ながら、真面目に取り組めば取り組むほど、医療は時間が掛かるし、現状の医療システムでは、いい加減にやった方が医者は儲かってしまうのです。

当院は市外からの受診も多いため、こういうことをあまりに多く目の当たりにしてきました。特にアレルギーは、やたらと目立ちます。こういう「誤診」に莫大な医療費がかかっているのも事実でしょう。

ジェネリック医薬品の元になった薬を先発品というようですが、当院では立派な薬を開発した医薬メーカーに敬意を表し、先発品を敢えて使ったりしています。しかし、医院の処方の多くをジェネリック医薬品に変更することを強要してきています。

それは、高騰する医療費を削減するためなのですが、「誤診」をなくさせることが先ではないのかと思うのです。

医師なら病気を誰が診ても同じ料金ですが、それは同レベルの医師が診ていることが前提である訳です。医学も細分化され、現実問題として医師の間には相当な実力の差があると言わざるを得ません。

世間には「お医者さんが間違うはずがない」と信用が先行しているようですが、こういう「誤診」をあまりに多く見てきたため、良心的な医療の方が少ないのではないかとすら感じています。

これも繰り返し言っていますが、食物アレルギーの診療に「食物負荷試験」は欠かせないと言われています。死亡事故の影響で、食物アレルギーに不安を抱えている患者さんが増えています。当院が専門的にやていることを周囲の医師は知っていて負荷試験の存在すら伝えていないのは、悪質とさえ言えるのではないかと思っています。

医療費を抑制するには、まず質の悪い医療を取り除くことから始めて頂きたいと思っています。