小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

打ち方
2014年03月18日 更新

当院ではエピペンを積極的に処方しています。

エピペンは緊急事態の際に使用すべきもので、使わないに越したことはありません。しかし、最近ではアナフィラキシーの際に躊躇なく打つよう言われており、私の患者さんでも使用例が相次いでいます。

この1年でパッと頭に浮かんだだけで5回は患者さんがエピペンを使用しています。いや、具体的には、うち1件は養護の先生が使用しており、1件は中学生の本人、残りの3件は親御さんが注射しています。

ちなみに、5件には含まれませんが、本人が本物のエピペンを畳に打ってしまったり、妹が誤使用してしまったケースもあります。また、誤食でアナフィラキシーを起こしたにもかかわらず、怖くてエピペンを使えなかった高校生もいました。

つい先日もアナフィラキシー騒動がありました。

卵アレルギーで重症なお子さんが、公民館に遊びにいった際に卵のお菓子を与えられたらしく、公民館からの帰宅途中でアナフィラキシーに気付きました。自宅に急いで、それからエピペンを打ち、その後病院に駆けつけました。

画像の○の部分に打った際の針の跡が残っています(上の画像)。私の指導を守り、キチンと太ももの外側に注射されています。

当時、お父さんは不在で、お母さんがひとりで対応されました。突然のことで、相当心臓がバクバクしたと思いますし、そのプレッシャーたるやとても大きかったものと察します。更に小さな赤ちゃんもいて、保育園児のお子さんにエピペンを打つのは大変だったと思います。

当院では、私がエピペンを処方した患者さんの通う園や学校に積極的に打ち方の指導に出掛けています。その際に強調していることがあり、体位のことです。

アナフィラキシーが重い場合は、血圧が下がるショック状態になりますので、体を横たわらせ足を挙げる「ショック体位」を取らせるよう指導しています。理想はその体勢で太ももにエピペンを打つことだろうと思います。

大人がひとりしかおらず、お子さんを「ショック体位」をとらせようにも、騒いで上手く打てないというシチュエーションも考えられます。

お子さんを向かい合わせで抱きかかえ腿に注射する画像をネットで見たことがありました。探してみたら、成育医療研究センターのアレルギー科が公表している「アナフィラキシーアクションプラン」に載っていました(下の画像)。

お母さんは、体を横にした状態でエピペンを使用されたようですが、いくら幼児とは言え、体をバタバタさせたら打つべき場所に上手く打てないし、逆に危なかったりします。

お母さんにはこういう方法もあるよとお話ししました。この体勢なら、お子さんの体を固定しつつ、太ももを抑えて、注射できるのではないかと思います。血圧が落ちている時に、上体を起こすことは良くないことですが、エピペンは変な言い方かもしれませんが、元気なうちに打つべきと思っています。

現実問題として、特に家庭でアナフィラキシーが起きた場合、親御さんがひとりで対応しなければいけない状況も想定されます。向かい合わせで抱きかかえる方法も頭に入れておいた方がいいだろうと思っています。