小児科 すこやかアレルギークリニック

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捨てる神あれば
2014年03月27日 更新

昨日も、食物アレルギーの講演でした。

隣の市の保育園に行ったのですが、そこには重症な食物アレルギーの患者さんがいます。アナフィラキシーの既往もあり、エピペンを処方したいのですが、体重が12kgそこそこで園では預かってもらうにはまだ早いと判断しています。

となると、内服薬と救急車による対応が現実的となります。それには、患者さんの状態を主治医として園の先生方に知っておいて頂く必要があります。

その園には、この春卒園しましたが、牛乳アレルギーが重症で、エピペンを処方しているお子さんもいて、昨年春にも伺って話をしていました。

今年も依頼があり、行ってきましたが、冒頭の患者さんにこの1年の間に負荷試験をやっており、何が食べられ、何が食べられなかったかをお話ししなければいけないと思いました。

ちなみに以前もこの場で取り上げたのですが、この患者さんは小麦アレルギーも重く、小麦も完全除去していました。ただ、負荷試験でクラッカーを少し食べられることが分かり、家でも少しずつ結構な頻度で食べていました。

小麦アレルギーの負荷試験は、一般的にはうどんを食材として用いますので、うどんが何グラムくらい食べられるのかを評価しようということになりました。

そうしたら、何と100g完食してしまいました。今では家でも、うどんを食べています。少量でも症状が誘発されているのを見ていたので、感慨深いものを感じています。と同時に、そういう“成長”した部分を園の先生方に把握して頂きたいと思いました。

一方で、卵もミルクは未だクラス6のままです。ただ、私自身、特に卵やミルクが6であっても「加工品なら食べられるかも?」と考えてしまうので、もちろん負荷試験は行なっています。

いずれも加工品で負荷を行なったのですが、卵は少量で蕁麻疹が出て、ミルクは重くはないもののアナフィラキシーを起こしています。食べられるようになった小麦とは対照的に、卵とミルクに関しては少量でも誤食は許されない状況を、よく知って頂きたいと思っています。

その辺を講演内容に盛り込んでお話ししたのですが、最後に質問をお受けした際に、「食物アレルギーの話を聞けば聞くほど、職員が萎縮してしまう。どうしたらよいか。」という質問が出ました。

これってとても難しい問題です。園の先生は、これまで食物アレルギーを学ぶ機会がなく、「敵」を知らずに対応できないと考えて、いろいろなところに講演に行ってきます。萎縮させるのが目的でも何でもないのです。

食物アレルギーで死亡することもあることが広く知れ渡ったことで、不安が広がっている部分はあるのだろうと思っています。萎縮し過ぎると、過度の対応になったり、職員が疲弊してしまったりするのだろうと思います。

ただ、私の患者で、重症だから園に出向いて説明しているのであって、やはり誤食は避けて頂かなくてはいけません。このバランスって大切だけれど、難しいと思っています。

私もこの質問に上手く答えることはできなかったのですが、その子を預かり、何も起きなかった日々を自信に変えて欲しいということは言ってきました。これまで何も起きなかったということは、慎重に上手に対応して下さった結果だと思っています。

この園は来年も伺うことになりそうですが、この1年間でまた変化があるよう、努力は続けていきたいと思っています。

タイトルと異なる内容を書き綴ってしまいました(汗)。実は、昨日「嵐並み」というタイトルの話を書きましたが、学会側から舌下免疫療法の研修会を受講していいというメールを頂きました。超ラッキー!!!って感じです。

キャンセル等があったようです。24日に申し込んで、もうキャンセルする人もいるのかとも思いましたが、受講できればそれでいいです。もしかして受講の枠を拡大したのかもしれません。

スギ花粉症の患者さんが日々増えてきて、薬を処方する際に「舌下免疫療法って最新治療があってね…」と話しています。これからも「毎年この時期に花粉症に悩まされる」と悩んでいる患者さんに、希望を持ってもらうために話すようにしています。

ただ、私自身が治療できなければ説得力もないので、とりあえず受講し、新しい治療をできる権利を得られたことはよかったと思っています。以前も書きましたが、受講しなければ、この治療をできないシステムになっています。

今日から、花粉症の患者さんに対し、説得力のある話ができるのかなと思っています。