小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

変わっていない!?
2014年04月07日 更新

上越の地で開院して6年半が経ちました。

待望のアレルギー専門の医院ということで、多くの患者さんが市内だけでなく、市外からも多く受診して下さっています。

当院が特に力を入れているのは、ぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーです。もちろん、小児科医でもありますので、小児科医としての感染症を中心とした一般診療や予防接種にも取り組んでいます。

この春から食物アレルギーの診断書をなるべく医師が書くようにということになり、初めて受診されるような患者さんも増えました。前医でおかしな診断書が出ると、園や学校から当院から書き直してもらうようにと言われるようなケースもあるようです。

本来、そういうことは好ましいことではないのかもしれませんが、園や学校も誤食事故を起こしたら大変ですから、胡散臭い診断書が出た場合、専門医から負荷試験をやってもらいシロクロをつけ、より明確な診断書を書いてもらうことは、子どもを守ることにつながるのだと思います。

近隣の園や学校は、当院が「食物負荷試験」に一所懸命取り組んでいるのはご存知なので、食物アレルギーだと受診を勧めて下さるケースも多々あるようです。それは、この6年半かけて、当院の主義主張のある診療を理解して下さる園や学校が多いことを受けていることでしょうし、それは素直に有り難いことだと思っています。

ところが、他の疾患だとそうはいきません。

アトピー性皮膚炎は低年齢から発症することが多く、要は乳児だったりすると、園や学校が当院の受診を勧めて下さることは、まずありません。

だいたい近くの小児科や皮膚科を受診することになります。私としては早く受診して頂き、すみやかに皮膚症状を改善させ、悪化するかもしれない食物アレルギーも対策を立てたいと思っているのですが、多くの患者さんは「皮膚科に行けば大丈夫」と思っているようです。

少なくとも当院に逃げてこられるケースでは、“乳児湿疹”などと誤診されていたり、診断名すら告げられず、「とりあえずこれを塗っておきなさい」なんて言って、キンダベートやアルメタなどのステロイドが出されています。

何度通っても良くならないと、周囲の人から当院の受診を勧められて、ようやく当院に辿り着くケースもあります。いつも言っているように、診断できない医師は、病気に詳しくないから診断ができない訳で、治療もままならないのは当然と言えば当然です。

ただ、分からなくても「分かりません」とか「紹介状を書きましょう」と言ってくれる正直な医師は、私の経験上ほとんどいません。この病気に関しては、良心的な医療に遭遇したことがほとんどありません。

残念ながら、これは上越市に限らず、結局は新潟県内の広範囲の地域から困り果てて受診される患者さんが後を絶たないことが、県内全体のレベルの低さを物語っていると思っています。

散々小児科や皮膚科に通ったあげく、「医者を代えよう」という感覚で当院を受診される方もいらっしゃるようです。

また、ぜんそくについても、ぜんそくの特徴であるゼーゼーを繰り返していても、“風邪”と診断している小児科医もいます。

当院の影響を色濃く受けている医院さんもいて、その結果として患者さんの症状が改善してくれればそれはそれで結構なことですが、その一方で、相も変わらず“風邪”と診断し、風邪薬を出し続けている医院もあります。

風邪ではないので、症状がなかなか改善されないのです。しかし、それでも医院の収益は上がるし、わざとやっているんじゃないかと思うくらいです。モラルを問われるような医療が繰り返されていても、患者さんは「お医者さんが間違ったことをするはずがない」と全く気付かなかったりします。

ぜんそくは、おかしな治療をされていても、ゆっくりと自然に軽快することも多いため、医師に感謝している親御さんも多いようです。

先日、ぜんそくを見逃されている患者さんが、当院を初めて受診されました。ぜんそくの治療を始めたら、ものの見事に数日で症状か改善してきたのだそうです。

1週間後に再診して頂いたのですが、親御さんの発言の呆然としてしまいます。「こんなに効くのは強い薬を使っているからで、薬を止めていいか」と言われてしまったのです。

ガイドライン通りの医療をして、速やかに症状が改善した場合、これまでの親御さんは前にかかっていた医師のレベルの低さを知ることになっていたのですが、この親御さんは薬というか、私を疑うかのような発言をされ、愕然としました。

この地域は、子どものアレルギーを専門とする医師がいないため、多くのアレルギーで困った患者さんは当院に相談に来て欲しいと思っています。食物アレルギーに関しては、かなり知名度が上がってきたように感じていますが、アトピー性皮膚炎とぜんそくは、まだまだだと思っていましたが、今回の発言で「私の今までやってきたことは何だったんだろう?」とさえ思い、頭を抱えてしまいました。

地元のアレルギーの医療レベルを上げたいと願い、この6年半突っ走ってきましたが、「何も変わっていないのか」とさえ感じてしまいました。

他院にかかっていて、症状が改善しておらず、その医師の知識では改善できないことを分かっても、専門医へ紹介することは期待できない状況です。紹介すれば、医院に通院する患者数が減るので、医院の医師も必死なのでしょう。ただ、そこには患者さんへの思いやりはなく、自分の事情なので許されることではありません。

6年半かけてもさして変わらない状況を、どうやって変えていこうかと思うと頭が痛いですが、時間が掛かろうが前に進んでいかなければと思っています。