小児科 すこやかアレルギークリニック

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深みが違う
2014年05月16日 更新

診療していると、他院で正しく診断されていない、適切な治療が行なわれていないが故に症状が改善しないという患者さんが毎日、複数受診されます。

アレルギーで困っている患者さんは多く、場合によっては医師を代えることが“適切な処置”だったりします。

アレルギーは、残念ながら医師の能力の差が最も顕著に表れると思っています。例えば、ある患者さんが手術を受けることになったとします。よくテレビに出てくるような「神の手」を持つとされる名医もいれば、決して上手くない医師もいます。片や成功、片や失敗なんてこともあるでしょう。

結果でいえば、大きな差です。しかし、病気を診断し、病変部を取り除くために手術をするという点では共通していて、差はないと言えば、ご理解頂けると思っています。

アレルギーは、咳が長引いているのに、“風邪”という医師もいますが、ぜんそくが隠れていたりします。“乳児湿疹”と言われ、「じきに治る」なんて言われていても、一向に治らずかえって掻きむしり、血だらけになるなんてこともあります。

これは、診断が間違っていて、治療が見合っていないからこんなことが起こるのでしょう。

食物アレルギーなら、もはや医師の言うことは「真逆」です。検査の数値を見て「一切食べるな」という医師もいるかと思えば、「食べられるかもしれないから、食べさせてみましょう」という医師もいます。そもそも、アレルギー検査の数値だけで「食物アレルギーです」というのは正しくとは言えず、数値が高い上で、食べて症状が出るものを食物アレルギーと診断すべきです。

このように、診断すらままならず、食べると食べるなの「真逆」の指導が行なわれています。アレルギーは頻度の高い病気ではありますが、私の知る限り、医師の言うことが最も異なる疾患なのだろうと思っています。

新潟県はアレルギーの専門的知識を持った医師が少ないため、困っている患者さんが大勢おり、その事実を毎日目の当たりにしていますので、「何とかせねば」と思っています。

先週末は、京都で日本アレルギー学会に参加してきた訳ですが、「自分は勉強不足だな」といつも反省させられます。日本の第一人者の先生を多く知っているせいもありますが、学会からの帰り道は打ちのめされながら帰ってきます(涙)。

先程述べた通り、医師の診断や治療の方向性が間違っていれば、それは「医療」とは言えない代物になってしまいますが、一応、私の言っていることは、日本の第一人者の先生方とそうは違わないのかなと思っています。

今回の日本アレルギー学会で、市民公開講座がありました。私は参加できませんでしたが、こういう学会は一般市民を対象に分かりやすい話を聞ける場を設定しています。実はこの市民公開講座をネットで聞くことができるようです。
http://www.ustream.tv/recorded/47400848

動画は3名の演者が出てきますが、トップバッターは伊藤節子先生です。そう、昨年三条市で行なった、当院独自のイベント「すこやか健康フェア」の講師の先生です。

夜な夜な、伊藤先生の話に聞き入ってしまいました。ところどころで、専門医にかかって指導を受けた方がいいとおっしゃっているのですが、私にはあそこまでの細やかな話はできません。似た方向性のことは言っているつもりですが、深みが違うのです。

こんな第一人者の先生の話を聞いて頂きたいと、昨年は伊藤先生を新潟にお呼びした訳です。そういう意味では、参加者だけかもしれませんが、地域貢献ができたのかなと思っています。

とても難しいことだと承知していますが、少しでも近づきたいと思いながら聞いていたら、明け方になってしまいました(大汗)。