小児科 すこやかアレルギークリニック

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迷惑
2014年05月26日 更新

週末、久々に仕事以外で打ち込んでいることを一気に仕上げました(笑)。廃材を使って、あるものを作り上げました。

また、以前もこの場で取り上げた東北サファリパークの移動式動物園が、見附市でこの1か月開催されていましたが、昨日が最終日でした。息子が猿回しと言いますか、猿のパフォーマンスをまた見たいと言うものですから、またまた行ってきました。

こんなことをやっているから、学会の準備が進まないのです(大汗)。

先日、こんなことがありました。

下痢のお子さんが、初めて当院を受診されました。当院は、風邪や胃腸炎の患者さんの受診は少ないのです。いや、風邪や胃腸炎の受診はありますが、アレルギー疾患があり当院に元からかかっている患者さんがほとんどなのです。

実は、下痢症状があり、同じ日に別の小児科を受診していました。整腸剤ももらっており、当院に来るのはおかしいですよね?。

便の色からだと思うのですが、他院で「ロタウィルス腸炎だ」と診断されたのだそうです。

ロタウィルスと言えば、子どもの胃腸炎の原因ウィルスで、白っぽい下痢便になることが多いことで有名です。とても感染力が強く、一部のお子さんが重症化し、入院加療を要することもあります。

名前がついていることもあり、他の胃腸炎よりは“たち”が悪く、何度も嘔吐、下痢を繰り返し、高熱が続くこともあります。一般的な胃腸炎よりは、相当厄介だと思っています。

診断は、インフルエンザや溶連菌のように、院内で簡単に調べられるキットが販売されており、どの小児科でも調べられると思います。もちろん、当院では疑わしければ検査をしています。ここ最近は、調べても出ないことがほとんです。

先程の話に戻りますが、「ロタウィルス腸炎だ」と診断され、その子の通う園にそのまま伝えたら、当院を受診するように言われたのだそうです。検査でキチンと調べてもらうようにということだそうです。

「園側がそこまで言うか」と思う方もいらっしゃるでしょうが、園側もお子さんを感染症から守る責任がありますから、ロタならロタとシロクロ付けてもらいたかったようです。

前医で調べてもらえなかったので、仕切り直しで当院で調べてみました。そうしたらロタウィルスは陰性でした。検査キットがいつも100%正しいということではありませんが、ロタウィルスではない可能性が高まりました。

園側からすれば、自分の園にロタウィルスの子がいるとなれば、より細心の注意が必要になると思われ、やはりロタウィルスでなくてホッとしていると思います。

ご家族も、ロタウィルスだと思っていたものが、そうでないことが分かり、ホッとされたと思います。ただ、同じ日に小児科医を2件廻らされて大変だったでしょう。

前医がロタウィルスを調べなかった理由は分かりませんが、そんな手間もかからず調べられるものを調べず、ご家族に迷惑をかけたことになると思います。ロタウィルスかどうかを調べてくれていたら、当院を受診するという二度手間は避けられたはずです。

「医療」って不思議なのは、こんな迷惑をかけても謝罪することもなく、「ありがとうございました」とお礼を言って、お金まで払うことになってしまうことにあります。こんな理不尽なことがあるのは、「医療」くらいじゃないでしょうか?。

いつも言っていることですが、やはり診断ってとても大事です。私も見逃しがない訳ではありませんが、ロタウィルスを疑えば、必ず検査しています。そういう手間を省いては、正しい診断、ひいては治療ができなくなります。

ちなみに、ロタウィルスに特効薬はありません。ただし、正しく診断することで、先程挙げたような点を注意喚起できるなどのメリットがあると考えています。

当院は、真面目に正直に診療しているつもりです。今回、当院でキチンと調べてもらうよう名指しがあったようですが、その当院のポリシーがその園側に伝わっているのだとしたら、嬉しいことです。

食物アレルギーに関してもそうです。特異的IgE抗体の検査は食物アレルギーの検査として有名ですが、検査結果の見方が食物アレルギーを分かった医師と分かっていない医師とで相当に異なります。

私であれば、検査が陽性でも「負荷試験をして食べられるかどうかシロクロ付けましょう」と言っていますが、専門でない医師は検査が陽性であれば、有無を言わさずに食べないよう指示します。

驚いたことに、卵焼きを食べられるくらいなのに、卵の値がクラス2だと分かると、「卵の類いは一切食べてはいけない」と指導する医師もいます。時代は「食べられる範囲まで食べることができる」となっているのに、食べてるのに「食べるな」と言うのです。これはもはや迷惑以外の何ものでもありません。

よく分からないのなら、専門医に相談して「最近は、数値が高くても食べて何ともなければ、食べさせていいんだな」ということを理解できるのですが、紹介すらしようとしないため、最近の考え方についていけておらず、迷惑な行為を繰り返すことになります。

残念ながら、「医療」には良心的と、そうでないものがあるように感じています。良心的でなければ、ご家族や園•学校に迷惑がかかってしまいます。先の卵アレルギーの話だと、家で卵を一切口にできなくなり、園や学校でもこれまで食べていたのに完全除去を急にお願いすることになります。こんな逆行するようなことは、「ちょっと待てよ」と思わなければなりません。

検査もしていないのに断定的なことを言われたり、食べられていたものを急に食べるなと言われたりしたら、それは「おかしい」と思って欲しいのです。患者さんが自分の身を守るためには、いろんなことを言う医師がいるのも事実でしょうから、良心的な医師にかかることが近道かもしれません。