小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

今度は過剰
2014年11月25日 更新

先日、ペットショップに行ってきました。

先日とは書きましたが、私にとっては通常業務と言えます(笑)。時々行くと、欲しい魚が入庫していたりして、時々は見回りしないと買いのがしてしまいます。

その時に、六鱗と南京という金魚を買ってきました。琉金やらんちゅう、出目金といった金魚は結構丈夫ですが、今日名前を挙げた金魚は本にも飼育はやや難しいなどと書かれています。

初心者は水槽に多めに金魚を入れてしまいがちですが、大きめの水槽に少数飼うのが基本です。何故なら、個体が多い程フンで水を汚してしまいます。これまでも水替えを怠って、死なせてしまったケースもあります(涙)。水替えをある程度はしないと、屎尿の中で金魚を住ませてしまうことになってしまいます。

丈夫な金魚は大きな水槽に一緒に入れて飼うことができるのですが、これらのデリケートな金魚は一緒に入れて、じきに死なせてしまったこともあり、大きめの水槽に六鱗と南京を1匹ずつ入れました。

これでしばらく大丈夫だろうと思ったら、南京の方が2日にして☆になってしまいました。昨日泳ぐ姿を見ていたら、六鱗が南京を執拗に追い回し、口でつついているのです。イジメのように見えます。

気付いて南京を別の水槽に移しましたが、弱っているように感じました。南京にとっては大きなストレスになったようです。まもなく動かなくなってしまいました。このようにデリケートな金魚は飼育がとても難しいということを再認識しました。

前置きが長くなってしまいました(汗)。

いつもはぜんそくなのに、風邪や気管支炎と“誤診”され、改善しないという話をしているのですが、これは過小診断に基づきます。今回は逆のパターンで、過剰のお話です。

先日受診されて患者さんは、1か月以上咳が長引いていました。近くの内科に行き、ぜんそくとは診断されていませんでしたが、「シングレア」というぜんそくの薬が使われていました。

良くならず、小児科医に行ったのですが、今度は「アドエア」という強い吸入ステロイドが出されていました。それで良くならなければ、ぜんそくではないのではないか?と考えるべきなのですが、そういう発想はなかったようです。

話をよくよく聞いてみると、「ぜんそくではないだろう」と感じました。ぜんそくなら、これまで行きてきて何度も長引く咳を経験しているはずですが、今回が初めての長引く咳だったのです。低年齢ならまだしも、高学年になっており、やはりおかしいと感じました。

そこで、結核が真っ先に頭に浮かびました。これは少し前に触れたのですが、某小児科医院でぜんそくと診断されテオロングとホクナリンテープを1か月出されていて、呼吸器内科に鞍替えしたら、結核だったという話です。1か月以上も、通っている学校で結核菌をまき散らしていた格好で、周囲に迷惑をかけていたことになります。

やはり悪いのは医師で、1か月も症状が改善しなくても同じ薬を出し続ける行為は、ペナルティーものだと思っています。でもそれがないのが現実で、結局また同じことを繰り返してしまいます。リピーター医師ってそんなものでしょう。

真っ先に結核を否定したいと思いました。実は患者さんは兄弟で、2人とも咳が長引いています。2人とも胸のレントゲンを撮りましたが、明らかな異常は認められませんでした。

2人とも咳が長引き、これまでぜんそく症状が見られていなかったので、結核も含めた感染症を考えました。咳が長引く、ありふれた感染症といえばマイコプラズマを思いつきます。

最近は、採血でなくのどを綿棒でこすることで診断できます。迅速診断キットが販売されているので、インフルエンザのようにすぐに診断が可能となっています。

調べてみると陰性。あとマイコプラズマに似たものとしてクラミジア肺炎があります。それと結核の検査をし、2日後に結果説明とすることにしました。

症状から先に言うと、たった2日の治療でしたが、確実に改善していました。そう、もちろんぜんそくの治療は止めてもらっていますよ。ぜんそくとは考えられませんでしたから。感染症を想定した治療を行なっていたので、有効だったようです。

結果は、結核は陰性。クラミジア肺炎が兄弟2人とも陽性でした!!。

マイコプラズマは調べても、クラミジアは調べない小児科医も多いでしょうが、クラミジアを調べていて良かった。私の出した抗生剤はクラミジア肺炎にも有効だったので、2日間の治療でも効果があった訳です。

「咳が長引く」=「ぜんそく」とは限らないのですが、2人の医師がぜんそくと考えていました。繰り返しになりますが、「アドエア」はぜんそくにとても有効な薬なので、効かなければおかしいと考えるべきなのです。

治療してみて改善しなければ医師の方が専門医に紹介状を書くべきです。大抵そうしてない医師が多いので、患者さんの方が前医に“見切りをつけて”当院を受診される格好です。

患者さんの対応は正しい訳ですが、医師の対応としては適切ではないと思います。通院して良くならなければ、どうしたら良くなるかと医師が真面目に考えるべきです。

医師として当たり前のことがなかなかできないのは、残念ながら現実と言えるのだろうと思っています。