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届いた手紙
2015年01月16日 更新

昨日、手紙が届きました。

普通は、業者の請求書が多いのですが、ガイドラインという文字があり、思わず開けてしまいました。

医学書の宣伝の手紙だったのですが、「今日の診療のためのガイドライン外来診療2015」という本でした。「診断のポイント」、「治療のポイント」、「処方例」のほか、「専門医への紹介のタイミング」も書かれており、「ここまで来たか」という印象を持ちました。

この本は小児科に特化したものではなく、内科の先生を対象にしたもののようです。それぞれの病気についてこと細かに書かれているのですが、例を挙げてみたいと思います。

呼吸器疾患ですと、かぜ症候群、インフルエンザ、肺炎、肺結核、ぜんそくなど、循環器疾患ですと、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、不整脈、高血圧など、消化器疾患だと、口内炎、胃食道逆流症、胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍など、血液疾患だと、貧血、内分泌疾患ですと、糖尿病、脂質異常、肥満症など、婦人科疾患ですと、更年期障害、運動機疾患ですと、腰痛症、変形性膝関節症、皮膚疾患ですと、アトピー性皮膚炎、じんましん、皮膚掻痒症、帯状疱疹など、泌尿器疾患ですと、尿路結石症、膀胱炎など、アレルギー疾患はどういう訳か花粉症のみ、精神・心身医学疾患ですと不眠症、うつ病など。

こんな病気にもガイドラインがあったのかと思うものさえもありました。二部構成になっていて、前半はいま挙げたのは外来のガイドライン診療というもので、後半は専門医の管理・治療が必要な疾患のガイドラインとなっています。

呼吸器疾患ですと、間質性肺炎、肺高血圧症、睡眠時無呼吸症候群など、循環器疾患ですと、心筋症、心不全など、消化器疾患ですと、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)など、腎疾患ですと、慢性腎臓病、血液/リンパ系疾患ですと、白血病、リンパ腫など、全身性疾患/膠原病ですと、関節リウマチ、全身性エリトマトーデスなど、神経疾患ですと脳卒中、てんかん、パーキンソン病、感覚器疾患では、白内障、緑内障、めまいなど、精神疾患では、統合失調症となっています。

ここまで見てみて、お分かりの通り、内科、外科、耳鼻科、皮膚科、整形外科、眼科、泌尿器科、精神科などあらゆる分野で様々な病気にガイドラインができています。ガイドラインは、日本の第一人者が、日本国内の患者さんが等しくハイレベルの診療が受けられるように、その病気についてまとめたものです。

先程、診断や治療、処方例などと書きましたが、正しく診断して病状に見合った治療薬を選択して治療しようということで、ガイドラインを利用すれば専門でない医師でもそれなりのことができてしまいます。ただし、これも先に述べたのですが、専門医への紹介のタイミングも書かれている心遣いには驚きました。ガイドラインに沿っても上手くいかないケースもあり、専門でない医師が引っ張り続けるべきではないということでしょう。

日本すべての医師がガイドラインに沿って診療すれば、A医院に行っても症状が改善せず、B医院に医者を変えざるを得なかったなんてことはなくなるはずですし、治療が難しいケースは専門医へスムーズに紹介してもらえれば、患者さんも速やかに専門的な治療を受けられるという恩恵にあずかれるはずです。

小児科以外はよく分からないのですが、自分のやり慣れた治療薬を出し続けたり、良くならなくても専門医に紹介されることもなかったりと、ガイドラインを守っている医師はさほど多くないように感じています。

ガイドラインはちょっと腰が引けているところがあって、結局診断や治療の決定は医師に裁量権があるため、ガイドラインは参考程度という位置づけになっているのだろうと思っています。

要は、大して努力をしていなくても、古い治療をしていたり、専門医に紹介していても悪くないなんてことになっているのかなと思っています。これだと、どの医師が診ても同じという国民皆保険制度のコンセプトから外れてしまいます。

逆に最新のガイドラインに沿って治療しないとペナルティを与えるくらいにしないと、患者さんは場合によってはレベルの低い医療を受け続けるってことになりやしないでしょうか。

せっかくこれだけのガイドラインがあるのですから、ガイドライン遵守のウエイトが上がらないと意味がないのではと思っています。