昨日は水曜日で、診療は午前中のみでした。
ただ、診療が終わったのは14時近くでした。患者さんの全体の数はいつも通りでも、時間をたっぷりかけて説明すべき患者さんが3人もいたので、それがいつもより遅くなってしまった原因でした。
患者さんは、地元上越の方もいれば、糸魚川市、長岡市からの方もいました。いずれも前医が正しく診断していなかったり、適切に治療されていなかったりしていたのです。
いつも言っていますが、最愛のお子さんが病気になり、不安に感じ、かかりつけ医を信用して何度もかかっているにもかかわらず、“誤診”したり、効かないような薬を出したりする医師は、残念ながら結構います。
自分が“どこまで分かり、どこからが分からない”ということを理解していない医師が存在します。自分の知識を超えて対応困難であっても、専門医に紹介しないのがその証拠でしょう。自分が治療できなければ、治療できる医師に紹介して治療してもらって初めて、患者さんに責任を果たしていることになると考えています。
結局、愛想を尽かして別の医療機関にかかる訳ですが、自分の知識や技術不足でそうなっていることを把握していないため、同じミスを繰り返しているという、怖~い現実があります。
昨日の3人のうちの1人は、通院しても良くならなかったせいでしょう、親御さんがアトピー性皮膚炎の治療を諦めていました。お陰で、肘や膝は苔癬化といって、象さんの皮膚のようになっており、掻き壊しで無数の傷がありました。若干説教じみたことを言ってしまいましたが、キッチリ治療することしました。
受診のメインは食物アレルギーで、前医のアレルギー検査は卵やミルク、小麦、魚介類などはクラス3~5の数字が踊っていました。どれもこれも食べないよう指導されていましたが、例えば小麦はクラス5なのに食べていました。
負荷試験をひとつひとつ行ない、どれが食べられ、どれが食べられないかを確認していくしかありません。負荷試験の説明は往々にしてされておらず、良心的でない医者なら「家で少しずつ食べさせてみなさい」なんて“悪魔の言葉”をささやくんだろうなと思います。
別の患者さんは、アトピー性皮膚炎を「単なる乾燥肌だから、保湿剤を薬局で買って塗りなさい」とか、ぜんそくを「風邪としか言いようがない」と吐き捨てていました。子どもを守りたい親御さんの気持ちを大きく裏切っていました。
お子さんの体の中で起きていること(病気)を説明していると、お母さんの目から大粒の涙がこぼれ落ちました。いつも聞かれるのは「もっと早く来ればよかった」という言葉で、そう思っていたと思います。
私からすれば、「もっと早く受診してくれれば、こじれる前から治療できたのに」と思います。よくあるのは、“乳児湿疹”とか“風邪”とか誤診されており、よもやアレルギー!?と思っている親御さんが多いことです。アレルギーと分かれば、もっと早く当院に辿り着いている患者さんも少なくないのではと思ってます。
アレルギーに詳しくない小児科医はかなりの数にのぼると感じており、多分全国で“乳児湿疹”、“風邪”などと繰り返されているのだろうと思います。きっと「湿疹くらい」、「風邪くらい」なんて軽く思っているため、紹介すらされておらず、一部の患者さんだけが“医者を代える”という選択をされているのだろうと思っています。
昨日の3人を見ても、本来、アレルギーのお子さん達が受けるべき専門的な医療になかなか辿り着けないということを実感しています。


