小児科 すこやかアレルギークリニック

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炎症反応
2015年04月29日 更新

一般の方々は、医者という仕事はどう捉えていらっしゃるのでしょうか?。

昨日も100ウン十名の受診がありましたが、仕事が終わる頃は精も根も尽き果てた感じになりました。確かに基本は偉そうに!?肘掛け椅子に座り診療していますが、頭を使い、どうしたら患者さんの症状を改善させられるかを考えて対応しているつもりです。

基本的に園や学校の感染症情報は信用していません。ただ、インフルエンザは当てになるかな…。感染症情報は親御さんに聞いてはいますが、話も出ていないのに、溶連菌やアデノウィルスが出ることもあるし、RSウィルスやヒトメタニューモウィルスは一部の地域で流行していますが、調べると医院の損になることが多いため、調べられていないケースが多々あります。

自分で感染症情報を打ち立てるくらいのつもりで診療していますので、RSウィルスを調べて、ヒトメタニューモウィルスを調べて、それも陰性だと採血させて頂きCRPと言われる炎症反応を調べることもあります。こうなると、診察室に4回も出入りして頂くことになり、結構手間がかかります。

先日、熱が続くお子さんに採血をさせて頂きました。炎症反応が6.5程ありました。これは正常値が0.3未満と言われています。もともとばい菌が悪さをした場合に上がってくるもので、正常の0.3未満が一桁ずれて3とか5とか、8、10などと上がっていきます。

小児科医の判断の目安として、10以上では「病気の勢いが強過ぎて外来治療は困難だから、入院治療した方がいいよ」となるのではないかと思います。

今回のケースは、10未満ですが、6.5程と結構上がっていたため、病気の勢いも相当強いと判断しました。当院は点滴治療はほとんどしませんが、今回は油断して10以上になってしまうと困るので、点滴の方から抗生剤をガッチリ入れて治療しようと考えました。

もちろん喜んで入院する親御さんはいません。親御さんも私の考えに同意して下さり、点滴治療を行いました。ばい菌が悪さして、点滴治療した場合、上手くいくと翌日には解熱します。当院は、毎日受診させるようなことはほとんどしていませんが、今回は解熱を確認しないといけません。

期待しながら翌日再診して頂くと、微熱が残っていました。あまり元気もない状況でした。当院は2日連続で点滴することは1年間で滅多にありません。今回は病気の勢いも強いと判断したので、だめ押しが必要と考えました。

点滴の際に、一緒に採血をさせて頂きました。炎症反応が下がっていれば、治療効果はあったと判断できます。

結果は、12.2。更に上がっています。先程述べたように、10以上は入院の目安です。元気はイマイチなものの、熱は高熱でなくなっており、入院かどうかは迷いがあります。

もちろん何かあれば私の責任です。親御さんにはもう一晩だけ様子をみさせて頂くことにしました。親御さんも本音は入院は避けたいと言うことでしょうし、思惑は一致していました。

当院では、3日連続で受診して頂くことは、2、3年で一回くらいでしょうか。今回は、その一回になってしまいましたが、翌日にはすっかり解熱し、元気を取り戻していました。

もう大丈夫という根拠が欲しかったので、心を鬼にして採血だけさせて頂きましたが、炎症反応は5くらいに低下していました。ここまでくれば大丈夫でしょう。その日は点滴をせずに帰宅して頂きました。

治りかけの状態で炎症反応が跳ね上がったことに疑問を感じている方もいらっしゃるかもしれません。炎症反応は、若干反応がリアルタイムから遅れるのです。改善しているにもかかわらず、数値が上がることはよく経験します。

多分、今回の病気の勢いが相当強く、1回の点滴治療では抑えきれなかったということなのでしょう。開業医の治療の基本は、「いかに入院させないようにするか(外来治療で何とかするか)」ということだと思っています。

炎症反応が10以上で入院させなかったことはほとんどありませんが、かろうじて乗り切り、親御さんのご希望に沿えたのは良かったのかなと思っています。

小児科医として、子どもに痛いことはなるべくしないという気持ちが強いから他院よりは点滴や採血は極めて少ないと思っています。巷に、点滴好きの小児科っていますよね?。近所にもいます!。小児科医を長年やっていれば、点滴は少なくなっていくはずですよね~?。企業努力が足りないのではと思わざるを得ません。

ただ、3日連続でしてしまった申し訳なさは心の中に残っています。あとで考え直しても仕方なかったのかなと思いますが、自分のやったことが正しかったのかどうかは、検証し続ける気持ちは忘れないようにしたいと思っています。