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“蓄積”
2015年05月08日 更新

丸4日休んでから診療すると、ちょっと心配でしたが、無事に診療を終えることができました。

お陰さまで忙しくさせて頂いていますが、まとまって休むといえばお正月とお盆、そしてゴールデンウィークくらいですので、これくらいのご褒美はありがたいと思っています。

NHKニュースで、ゴールデンウィークを終えたお父さんが「普段、子どもと過ごす時間が少なく、今回一緒に過ごせて、子どもの成長を感じることができて嬉しかった」なんて素晴らしいコメントをしていました。私もそんな感じもあるかなと思いました。

さて、昨日から通常の診療が再開した訳ですが、やはり診療しているとこの場で触れたくなるようなネタが幾つも出てきます。

やはり新規で受診される患者さんがいて、前医からどのような診療を受けていたか、中には驚くような低レベルの“医療”を受けてきた患者さんもいます。“医療”ってやつは、よほど注意していないと自分が真っ当な医療を受けているか、分からないのです。

特にアレルギーは医者によって言うことがともすると180度異なるため、当院に来られて、その現実を突きつけられる方もいますし、「もっと早く来ればよかった」と後悔される方もいます。

意地悪な言い方になりますが、ちょっと後悔してもらいたい気持ちもあります。その怒りを病気に治療に向かわせて欲しいと思ったりします。

昨日、新患で来られた患者さんは、愛知県から最近転居されてこられました。卵の入ったクッキーを食べていましたが、ある日卵焼きを食べさせたら、まもなく顔にじんましんが出てきたそうです。

近医でアレルギー検査を行ったら、卵白がクラス3だったため、卵を完全除去するよう指導されたそうです。

現在の考え方は、卵焼きがダメでも、卵の加工品が食べられれば、食べて良いことになっていると思います。要は、濃い卵はダメでも、薄ければ許容しているということでしょう。にもかかわらず、“蓄積”するから食べちゃいけないのだそうです。

“蓄積”と言えば、アトピー性皮膚炎の時のステロイド軟膏も“蓄積”するなんて言われていた時代がありましたよね?。軟膏を塗るとステロイドが皮膚に“蓄積”して,副作用に悩まされるとか言う人もいたようです。

“蓄積”しないからこそ、ステロイド軟膏を止めてまもなくアトピーが悪化するのですよね?。“蓄積”って言葉は、患者さんに恐怖心を与える魔法の言葉のように思います。

当院の場合、卵料理を食べてアナフィラキシーを起こしたお子さんであっても、卵の加工品を用いた負荷試験を行っており、そのほとんどが難なく食べられています。“蓄積”するなんて感じたことはありません。

残念ながら日本の医療は、音をたてて崩れ去っているように感じています。医師の言うことが異なり、間違ったことをしようがしまいが医師には収入が入ります。努力して正しいことをやろうとする医師もいれば、若い頃勉強した知識をそのまま指導している医師もいます。

そういう医師ほど、専門医に紹介したがらない傾向にあります。そもそも専門医に紹介してしまえば、患者さんはその医院に通わなくなり、収入が減ってしまいます。自ら収入を減らすようにはしたくないはずです。こんなことが日常茶飯事的に行われており、“医療”はすでに宗教のレベルと言っても過言ではないでしょう。

負荷試験なんて、医師の良心を量るバロメーターとして使えそうです。こちらはアナフィラキシーのリスクを背負ってでも「食べさせてあげたい」と思って日々負荷試験に取り組んでいますが、負荷試験の存在を隠蔽したり、「家で少しずつ食べさせなさい」と患者さんに責任転嫁しようとする医師がいかに多いことか。

私がこだわってやっているアレルギーには、ダメな“医療”がはびこっており、それを知らない患者さんがあまりにも多く、医師の都合で振り回されています。その事実を知ってもらおうとする活動は誰もやっていないことです。

それも私の任務のひとつなのかなと思っています。