明日の土曜日は休診になります。ご理解のほど、よろしくお願い致します。
勤務医だと、外来に立たない日もありますが、開業医の場合は、毎日外来で診療があります。当院はアレルギーの患者さんがほとんどでですが、熱が続いたり、吐いたり、咳が続いて、それを止めて欲しいと願い、受診する患者さんも少なくありません。
小児科医は、それを改善させるのが役目なのは言うまでもありません。患者さんは病気に関しては、言わば素人で、お金を払って医師の元を訪れ、症状を和らげてもらおうとしている訳です。
例えば、インフルエンザならタミフルなどの抗インフルエンザ薬がありますが、他のウィルス感染症はほとんど特効薬とされる薬はなく、待つしかなかったりします。それはそれで仕方ないのですが、原因は究明する努力はすべきと思っています。
RSウィルスやヒトメタニューモウィルスはここ最近も散見されますが、調べると検査費用が医院の持ち出しになるため、いかに調べないようにするかという態度があからさまな医院さんもあり、滑稽というか、「何だかなー」と思うことはよくあります。
医師がそれらのウィルスが念頭になければ調べようがないですが、園で流行っていて「調べて下さい」と言っても、「調べる意味がない」と突っぱねる医院もあり、逆に“その程度”と思うしかないと思っています。
当院で先のウィルスや、ロタ、アデノウィルスを調べることも多いですが、結果を説明する際、「原因が分かったけれど、特効薬がない」ということは正直に言っています。じゃあ、調べる意味がないと言えば、そうではないですよね?。
突拍子もない病原体が原因でないことが分かれば、親御さんはホッとしますし、アデノウィルスは熱が5日ほど下がらないことも多いのですが、それを知っていれば、何とか乗り切れることも多いと思っています。
私も何でもかんでも損をしてもいいとは思っていませんが、ここぞという時には親御さんの意向や、自分も原因を知りたいと考え、調べるようにしています。自分では「違うだろう」という思いに反して陽性で出ることもあり、それが自分の貴重な経験となり、今後の診療に役立ったりします。
そういう姿勢を理解して下さっている親御さんも当院には少なくないと感じています。先日も、何度か当院にかかっているものの、熱がなかなか下がらないお子さんがいました。
ある時、「先生だけが頼りで」と泣き付かれ、自分が責任を果たし切れていないことを思い知らされました。いえ、私はいつも通り、熱や咳を改善させるためにいろいろ考えて、有効であろう薬は処方していました。それでも思ったような改善が得られていなかったのです。
具体的に言うと、ぜんそくはもともとあり、ぜんそくの治療薬は飲んでいて、さらに熱が続き、咳も治まっていなかったのです。実は、気管支炎の合併を考えて、アジスロマイシンという結構効く薬も処方していました。にもかかわらず、改善していなかったのです。
そんな、やるべきことはやっているつもりの状態で、「先生だけが…」と言われたものですから、大いにプレッシャーを感じながら、冷静に考えないといけないと思いました。
炎症反応といわれるCRPは0.0と最低値で、何らかのウィルスであろうと考えていましたし、RSもヒトメタニューモウィルスも検査済みでした。「もしかしたら」と思って、マイコプラズマの検査をしようと考えました。
最近のマイコは採血ではなく、のどを綿棒でこすって検査する方法があります。ただ、アジスロマイシンはマイコに有効とされる薬ではあり、既に処方はしています。
検査は、陽性でした。つまり、マイコプラズマが原因と考えられました。最近は、クラリシッドやクラリスという特効薬に対し、ひねくれたマイコが増えていると言われており、私の処方したアジスロマイシンも効果がイマイチだったのではと考えています。
ということで、次の手の薬を処方することにしました。数日後に再診して頂きましたが、“次の手”が有効だったようで、2日後に症状が改善してきたそうです。
面と向かって「先生だけが」と言われると、何とかせねばと思いつつ、大きなプレッシャーも感じます。あまり外来では言われないフレーズですが、昨日も別のお母さんから言われました(汗)。
なかなか口に出せない親御さんもいるはずで、日頃から親御さんの気持ちを察し、診療していかなければならないと思っています。


