小児科 すこやかアレルギークリニック

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ご用心ばい!
2015年06月30日 更新

地道に診療しています。

昨日も負荷試験を4件行ったのですが、うち2名はピーナッツでした。

今月も先月も全国学会に参加してきましたが、話題はイギリス発信のデータでした。乳児期にピーナッツを食べさせた方が、食べさせない群よりも6歳時のピーナッツアレルギーの頻度が少ないというものでした。

やはりという感じですね。小さいうちから食べた方が、完全除去しているよりも良いという結果が出たのです。

こんなデータが出ると、現場は困ります。例えば、親御さんがメディアを通してこの研究を知ると、うちの子をどうにかピーナッツアレルギーにしないようにするにはという話を持ちかけられたとします。日本の場合、ピーナッツは誤嚥で窒息を起こすと困るから、3歳までは食べないように言われることが多いようです。日本ではそういう習慣がないのに、この研究ではどのように食べさせたか細かい方法は把握していないし、日本の学会が推奨している訳でもないので、どう対応すべきか困惑してしまいます。

個人的には、ピーナッツアレルギー騒動で一番低年齢は1歳半の子でした。ピーナッツバターを食べて、症状を起こしたという触れ込みで受診されたのです。精査の結果、違うということになりましたが、最近はこういう形で口にしてしまう可能性があります。

日本で問題になりやすい卵や牛乳についても同様なのか、まだよく分かりませんが、同じなのだろうと思っています。けれど、既に0歳の時のアレルギー検査で卵やミルク、さらにピーナッツが陽性で出ていると、現状では除去となるので、その指導が良いのか、悪いのか、心の中では悩んだりします。

一般的に、ピーナッツは怖いと捉えられており、私も検査が陽性だと除去と指導しています。中には、卵などのアレルギーがあると、ピーナッツは陰性なのに除去されているケースもよく遭遇します。昨日負荷試験した患者さんの数値は、クラス3とクラス1でした。

アレルギー専門医は、数値が低くても負荷試験という技術を持っているため、負荷試験を勧めると思いますが、そうでない医師はとにかく家で食べるよう指導するようです。今回のケースでは、多くの方がクラス3の子はダメで、クラス1の子はOKと予想されることが多いと思います。

当院では、10粒のピーナッツを負荷していますが、結果は逆でした。クラス3の子は難なく10粒を完食し、クラス1の子は開始早々、蕁麻疹と腹痛が出ました。すぐに治療に移行し、まもなく回復しました。

多くの医師がアレルギー検査はクラス2以上が陽性と考え、除去を指示しますが、クラス0や1だと「家で少しずつ食べさせてみなさい」と言います。十分な根拠がある訳でもないにもかかわらずです。

もうじき夏休みになります。園や学校も休まなくて済むため、夏休みに負荷試験を受けてみませんか。これまで怖くて食べさせていなかったものは、頭で分かっていても、なかなか食べさせられないもの。検査が低くても、負荷試験の適応になると思っています。

時々書いていますが、検査が低いから絶対に何も起きない訳ではありません。「ご用心ばい!」って感じでしょうか。