小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

現実を変える
2015年07月17日 更新

患者さんは、今ある症状を少しでも改善させたくて、かかりつけにお金を払って医療を受けに来られます。

食物アレルギーなんて、これまでは「なるべく食べないように」と指導していたのが“今は昔”で、「なるべく食べさせる」という真逆の方針に変わってきています。患者さんに正しい医療を提供するためには、日々精進しないといけません。

残念ながらそうしているのはごく一部の専門医だけのようです。いまだにアレルギー検査の数字を見て、「食べてはいけない」という医師も未だにいます。驚いたことに、食べているにもかからず、除去を強要する医師もいます。

乳児の場合は、時に母にも検査陽性の食品を除去してもらうこともあります。先日受診された患者さんは、母に卵、牛乳、小麦を含む食品を一切除去するよう指示していました。困り果てて、当院を受診された格好です。

医師は「食べるな」のひと言で済みますが、大人がいきなり卵、乳、小麦を一度に除去するのはまず不可能なことで、私はそこまで必要ないと思ったため、解除しようと思っています。

いろいろ手を尽くしたのちに、赤ちゃんの湿疹を改善させるために、そこまでやる必要があると判断した際にやる対応だと捉えていますが、検査が高いとあまり考えずにワンパターンでやっているようです。「あなた、自分でやってみなさい」といってやりたい気分です。何のためにそうするのか考えていない医師は、結構いるものです。

なるべく食べさせるという方針が言われるようになり、そのために食物負荷試験が必要になりますが、現状として多くの医師が実施していません。「あー、そうなんだ。食べさせればいい訳ね」とばかりに、自分の手を汚さずに「家で少しずつ食べさせなさい」という“責任転嫁”の医師が増えてきました。

以前聞いた話では、学校側はある患者さんに対し、「最近は負荷試験という方法があるらしいから、かかりつけで調べてもらってきて下さい」と言って、食べられるのかどうかハッキリさせようとしました。相談を受けた医師は「家で食べさせてみなさい」と言い、真に受けた患者さんがアナフィラキシーを起こしたそうです。

この話を聞いて、いたたまれなくなりました。危険なものは患者さんにすべて押し付けて、医師がプロとして責任を果たそうとしていないという実態が明らかになりました。医師であれば、食物負荷試験の存在くらいは知っているでしょうから、専門医に紹介状を書けばいいだけの話ですが、診療中に紹介状を書く手間すら惜しむ医師もいるようです。

私は食物アレルギーの患者さんの患者さんの多くが負荷試験を受けられる状況を作りたいのですが、多くの理解しようとしない医師によって妨害されており、実現は不可能ではないかと思い始めています。

現実を変えるには、患者さんも含めて一般市民が食物アレルギーに無理解な横暴な医師が多いことを認識することが最初の一歩なのではないかと思っています。