小児科 すこやかアレルギークリニック

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足を引っ張っているのは
2015年07月30日 更新

先日のネットニュースで、学校の先生方が業務の多さが負担になっていると書かれていました。

私は、水曜の午後に園や学校に出向いて食物アレルギーの誤食時の対応という話をしていますが、私のやっていることも、先生方は子ども達を守るためと言って下さっていますが、負担になっているんだろうなと思ってしまいました。

申し訳ないと思いつつも、文科省が誤食時の対応を研修するよう言っているため、頑張らざるを得ないのかなと思っています。

昨日は、ある園に行きました。園長先生も子ども達を守るためには勉強しないといけないと開始時の挨拶でそうおっしゃっていました。この園には私が診ている患者さんで、アナフィラキシーを起こしているお子さんが通っています。やはり誤食時に対応を理解しておいて頂かないと困ります。

昨日の話は保育園とは言え、3月に文科省が打ち出した学校給食の対応を中心に話を組み立てさせて頂きました。多分、まもなく保育園、幼稚園を管轄する厚労省が同じようなことを言い出すと予想しているからです。

それによると、アナフィラキシー経験者であってもなるべく給食を提供するが、原因アレルゲンが中途半端に入っていることをよしとはせず、入っていないか、入っているかの二者択一にすること、あと医師による診断書を必須とすることが明記されています。

実態調査で、医師の診断書が21%程度しか出されておらず、要は80%近くが医学的根拠に薄いものだったという判断から、それを100%にしようということでしょう。食物アレルギーがないにもかかわらず、学校側は必死になって除去をしていたというケースもありそうで、そういう効率の悪さはなくすべきなので、それには賛成です。

同じ調査で、エピペンが処方されているにもかかわらず、医師の診断書が30%程度だったという報告もあり、これはハッキリ言って、医師の職務怠慢以外の何ものでもないと思っています。

私の常識からして信じ難いのですが、エピペンを処方するだけ処方して、診断書は書かないというか、書けない無責任なことをやっている医師が多いことを表しているのだろうと思っています。

文科省は医師による診断書を必須とすると言っており、21%を100%にしようとしているのは分かりますが、医師を管轄する厚労省に話がいっている様子は感じられません。先日も学会で食物アレルギーが注目されていると言いましたが、学会に参加するような真面目な医師が集まっているだけで、食物アレルギーについて関心も持たず、新たに学ぼうともしない医師は大勢います。

実際のところは分かりませんが、学校の先生に「医師の診断書を必須」と言っておいて、医師側には何も働きかけてもいないようで、これでは片手落ちではないでしょうか?。

少なくとも新潟県内では、診断書を責任を持てないから書けないと主張している医師会が複数あります。昨年、上越市医師会主催の会合に相模原病院の海老澤先生が来られましたが、参加もしてない小児科医もおり、診断書も書けないと言っているようです。

これだけ食物アレルギーが社会問題化しても、何とかしようともしない医師もかなり多く、これが最大の問題だと思っています。先週でしたか、日本の第一人者の先生はリスクを肩代わりして負荷試験をやるから、紹介してくれの一辺倒だと言いました。そもそも「食べるな」と言っておけば何も起きないので、そういう医師が負荷試験を紹介状を書いてまでやってもらおうとは考えていないのだろうと思っています。当然というか、責任を持てないから診断書の記載も拒否するでしょう。

結局、足を引っ張っているのは〇〇なんでしょう。

この辺のことを患者さんに知ってもらいたいと思って、メディアに持ちかけたのですが、敵にまわしたくないらしく、そこだけは触れたくないという感じでした。

食物アレルギー対応は、残念ながら文科省が思うようには進まないというのが私の偽らざる気持ちです。