小児科 すこやかアレルギークリニック

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日本の医療
2015年09月07日 更新

土曜日は疲れました。

11時過ぎまで診療して、その後あわてて上越妙高駅に行き、新幹線に乗ります。北陸新幹線、東北新幹線と乗り継ぎ、予定通り3時間ほどで福島駅に到着しました。

学会会場は駅から徒歩3分のところだったため、発表の30分前には会場に到着できました。スライドを登録しないといけないため焦っていましたが、混雑もしておらず、スムーズにいきました。

発表自体も普通に終わり、やれやれという感じでした。北海道、東北に新潟県を加えた地域が守備範囲の学会でした。盛んに負荷試験をやっている病院は札幌と仙台にあり、他はあまり盛んではないようです。思ったより、反響はありませんでした(汗)。

とりあえず、9月2日と5日の学会発表2連チャンは終わりました。ここのところ、ずっと忙しくて、それなりに疲労も溜まっていたため、車で行かなくてよかったぁ~。命拾いをしました。

今度は、11月の小児アレルギー学会に備えて、データ入力をしないといけません。これまた地道な作業ですが、半年以上溜まっているので、頑張らないといけません。これからインフルエンザの予防接種も入ってくるため、診療自体も忙しくなってきます。休めるうちに英気を養いたいと思います。

さて、日頃から食物アレルギーの問題点について指摘している訳ですが、やはり専門的にしっかりやっているのは専門病院であって、開業医ではほとんどありません。その理由を考えていました。

私の知ってる先生は、神経領域を専門に勉強している方でした。開業したら脳波検査など、これまでやってきたように継続して得意分野を活かしてやっていくんだろうなと思い聞いてみると、脳波検査はしないと言います。

けいれんなど、脳波検査が必要になるケースはどうするのか直接聞いてみると、総合病院に紹介すると言います。これまで神経を頑張ってこられたことは承知しており、その地域でその先生よりも詳しい小児科医はいないはずなのに、自分よりも詳しくない医師に紹介するのはいかがなものかと感じました。少なくとも、私には全く理解できません。

これはだいぶ前の話なのですが、今になって考えてみると、「戦略」なのだと考えると理解できます。

開業医は、病院に勤務する医師よりも軽症を見ることが多く、敷居の高い病院よりも近間の開業医に行って薬をもらった方が便利です。私はそうは思わないのですが、コンビニ感覚と思っている親御さんもいるのかもしれません。

日本の保険診療制度は、大勢診た方が利益が上がります。重症を診て、時間を取られるのなら、その分の時間を軽症の患者さんの診療の当てた方が、いろんな面で“効率”がいい訳です。

私の場合は、アレルギーの重症な患者さんなら「自分が診なければ、誰が診る」という気持ちで診療しています。時間がかかろうが、責任を持って対応したいと考えます。ただ、そう考えない医師もいるのでしょう。

患者さんの方も、開業医にかかって改善しないと、「心配になって病院にいきました」という方も結構います。軽症は開業医、重症は病院と役割分担していると考えているのでしょう。

アレルギーでは、この地域に私くらいしか小児科医のアレルギー専門医はおらず、軽症から重症まで対応することを求められているのだという覚悟があります。自分以上に対応できる医師がいないのだから、時間がかかろうが、それは仕方ないことだと思っています。

そういう意味では、“効率”を犠牲にしている訳です。ドラマで医療系のものは結構視聴率もいいものが多いですが、そこは寝る間も惜しんで患者さんのために尽くす医師の姿に感動する視聴者が多いからでしょう。格好つける訳ではないですが、医療は“効率”を重視した時点でおかしなものに変質してしまうと思ってます。

アレルギーに限らず、聞くべきことを「お医者さんが忙しそうで、聞きたいけれど聞けなかった」なんてことはよく耳にします。自分のお子さんが具合が悪いのに、どういう病気があり、どういう状態になっていて、どう対応していいか理解していない親御さんは少なくありません。

少なくとも、医師側にも問題があると考えており、“効率”を重視した部分も大きいのだろうと思っています。軽症なら時間のかけようがないですが、重症を診ても“役割分担”の病院にも紹介せず、時間もかけないケースを目にすることも少なくないようです。紹介しなければ、経営という意味では、医師にとっては“効率”がいい訳です。

親御さんはちゃんとした医療を受けた気になっていて、自分は決してレベルの高くない治療をされていることもあります。全く良くなっていないのに、その開業医に通い続けるってことはよくありますよね?。医師を妄信的に信用するのは、危険な場合もあると思います。全く良くなっていなくても、医師には収入が入りますから。

残念ながら、皆が皆良心的な医師ばかりではないという話でしょう。

日本の医療を、医師は“効率”、患者は“医者任せ”というキーワードである程度説明できるのだろうと思っています。皆さんはどうお考えでしょうか?。