当院では、ぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーに力を入れています。
これら3つの病気の中で、死亡し得るものはぜんそくと食物アレルギーでしょうが、ぜんそくの方が圧倒的に多いでしょう。
小児でも以前は亡くなるケースもありましたが、最近はほぼそういうことはなくなっています。その理由として、ガイドラインの普及が挙げられています。重症であれば、吸入ステロイド薬を出せばいいという認識が広まっており、死亡数もそうですが、入院する患者さんさん自体が相当減っています。
アトピー性皮膚炎と食物アレルギーに関しては、ガイドラインを無視するような医療をしている医師は少なくなく、ぜんそくはまだマシだと思っていました。ただ、それも「本当かな~?」と思ったりしています。
最近、他の複数の小児科から逃げてきた患者さんなのですが、いずれもぜんそくの患者さんが咳が増えてきたため、吸入ステロイド薬を処方されていました。一見適正な使用のように見えます。
「点」でみればいいように思えますが、「流れ」でみると果たしていいのか?と思ってしまいます。
どういうことかと言いますと、ぜんそくそのものが過小治療により悪化している場合と、ぜんそくが感染症などをきっかけにして少し悪化している場合があるように感じています。
これらの患者さんは気道感染で悪くなっていると思われました。この場合、気管支炎などのきっかけを治療すると、速やかに改善することが多いのです。わざわざ吸入ステロイド薬を処方しなくてもと感じるケースですし、先ほどの「流れ」でみても、それ程重症な患者さんとは思えません。
ぜんそくの治療も、よく考えて、「点」よりは「流れ」でみると、その患者さんに見合った治療が見つけやすいと思っていますが、いきなりフルタイドやアドエアをドンと処方され、面食らって当院を受診される患者さんもいらっしゃいます。明らかに過剰治療と思われれば、すぐに中止の判断をすることもあります。
3つの病気の中で一番マシなのがぜんそくと思ってはいますが、本当に理解して処方されているのだろうかと言われると、「?」のつく患者さんも散見されます。特に開業医は、誰も何も治療に対し、意見してくれないため、“勘違い”する医師もいたりします。
なかなか医師には疑問に思っても、吸入ステロイド薬の妥当性などを聞くこともできない患者さんも多いようです。納得いかなければ、相談していただけたらと思っています。


