当院は、土曜日は学校が休みということもあり、外来が混雑します。
また、インフルエンザの予防接種が始まると、平日のちょっとした合間の接種だけでは事足りず、土曜午後に予防接種の枠を設けています。
先週の土曜から始まった訳ですが、これからほぼ毎週午前中だけでヘロヘロになった上で、午後の予防接種に励まねばならず、体力との戦いなんて感じが、12月末まで続きそうです(汗)。
その土曜に、木の枝を持った患者さんが初めて当院を受診されました。もしかしたら、その木に触れることでかぶれることを疑って、受診されました。顔は全体的に腫れています。
そういうことを繰り返しており、原因を知りたいということでした。それ以前に名の通った小児科1軒、さらに皮膚科も1軒行っていました。
いずれもかぶれの薬が出されたのみ。不満に感じて、当院を受診されたようです。
大抵、小児科も皮膚科も受診するとあっという間に診察が終わり、薬を出されて「ハイ、終了」なんて感じだと思います。要は、小児科も皮膚科も一人当たりの単価が安いので、大勢診ないと利益が上がらないのです。言葉は変ですが、要するに「薄利多売」ってことですね。
それはそれで仕方ないのですが、今回のように原因を知りたいと思っているのに、「かぶれの治療薬を出したんだから文句ないだろう」なんて立場の医師が多いように思っています。いわゆる、“かわす”医療です。
そういう医師に限って、「忙しいんだから、一人当たりに時間をかけたくてもかけられない」なんてことを言いますが、“かわす”ことに慣れてしまって、原因を追求しようという考えはないように感じます。
時間をかける必要なの患者さんにはそうなりますが、時間をかける必要があっても、それを「タイムロス」と考えてしまうのです。それって医師の自分の都合であって、患者さんの為なんかじゃない訳です。
実は、こういうことっていろんな医療機関で繰り返されていることでしょう。今はぜんそくの患者さんが調子を崩しやすい季節ですが、風邪と誤診されているケースを多々目にします。要は、「咳」=“風邪”という結びつける小児科医はとても多く、繰り返しても「また風邪をもらった」なんて発想をしていて、「なぜ繰り返すのか」と思いもしないことが原因だと思っています。
いつも言っていますが、風邪じゃないので、風邪薬は効かず、慢性の経過をたどるので、医者に何度も通院する羽目になり、患者さんのメリットはなく、医師は誤診しても利益が上がるというシステムになっているのです。医師は、その“対応”を変えようともせず、誤診を繰り返してしまうということが、多分、全国津々浦々で繰り広げられているように思います。
当院は、他の地域にお住まいで、実家の上越に戻って来た際に、患者さんを相談に来られることが結構多く、ぜんそくが見逃されているってことを嫌という程目にしているのです。
各々の医師が努力すれば、そういうことが減るのですが、そうなっていないところを見ると、“かわす”医療が全国規模で行われているのでしょう。無駄な医療費が支払われているような気がしてなりません。「咳」に関しても、医師が患者さんにもっと向き合えば、莫大な医療費が節約できるだろうと思っています。どの医者にかかっても適切な医療を受けられるという、日本の医療システムは破綻していると感じています。
患者さんは、“かわす”医療ではなく、今回は原因を追求する「向き合う」医療を求めて当院を受診されています。持ってこられた木の枝も、その木が何という植物かも分からないのですが、皮膚テストは試してみています。
私も子どもの頃、山に遊びに行ってよくウルシかぶれになっていました。親御さんの言っていることもごもっともで、何とか真相に迫れるようにやってみたいと思っています。


