小児科 すこやかアレルギークリニック

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たまたまではない
2015年10月26日 更新

先日、90キロ位離れた街から通ってくれているアレルギーの子を持つ親御さんから、労われました。

先生がいなくなったら、うちの子はどうなるのかと。ご心配をお掛けしましたが、もう大丈夫です。でも、確かに私がいなくなれば、路頭に迷う患者さんも多いのではないかと思っています。

よくぜんそくやアトピー性皮膚炎が“誤診”されていると書いています。最近は寒暖の差が大きく、咳が不安定な患者さんも目に付きます。普段は他院にかかっていて、治りが悪いと当院を受診される患者さんも結構いらっしゃいます。

その気持ち、分からなくもないのですが、こちらとしては良い気分ではありません。私はアレルギーを中心に診療していますが、その前に小児科医です。子どもの健康を守るのが役目です。

普通の小児科では、感染症を中心とした診療を行っていますが、そこは当院も同じ。アレルギーの子達が風邪や胃腸炎も含めた感染症にかかった場合も、真面目に診療しています。

自分の手に負えないと思えば、他の専門の先生に紹介し、当院で診ている患者さんは責任を持って診療しているつもりです。自分で診療できない患者さんを、無理やり通院させているなんてことはまずないだろうと思います。

これは当たり前のことで、他の小児科医もそれが当然のことだと思うのですが、そうでもないようなのです。ぜんそくやアトピーの誤診の話をしましたが、実際ぜんそくやアトピーの診断もなく、テキトーにかわしながら、投薬している患者さんが、あまりにも治らず、いつも同じ薬しか出ないという理由で、当院に逃げて来られます。そもそも、病気を診断できない医師は、病気に詳しくないからで、治療なんてできるはずもありません。

紹介すれば、紹介状を書く手間もかかるし、自分のところにお金は落ちなくなります。真面目にやろうと思うほど、利益が上がらないのが医療という分野です。お医者さんが間違ったことをするはずがない、と思っている患者さんは多いですが、そういう“幻想”は捨てた方がいいと思っています。私の目からは、良心的な医者の方が少ないくらいです。

症状が治らない時だけ、当院を受診される患者さんが少なくないと言いました。それは“たまたま”だと思っている患者さんも多いでしょう。例えば、ぜんそくの患者さんが春や秋に調子を崩します。普段は他の小児科にかかっています。季節の変わり目に咳が出始めても、「風邪ですね」という小児科医は多く、長引いても“風邪薬”を出し続けています。

それで痺れを切らして当院を受診されるわけですが、咳が長引いてもおかしいとも思わない、いい加減な医療をやっているからそうなる訳で、かかりつけ医としての責任を果たしていないと言っていいと思っています。

お薬手帳を見れば、当院でぜんそくの薬が出ていても、見もせず、テキトーにやっているからこうなる訳です。かかりつけ医として適任だとは思いません。

多くの患者さんが、“たまたま”分からなかっただけと、医師に寛容ですが、逆に医師を甘やかしてしまっているのではないかと思っています。

“たまたま”ではないという私の主張を、一度よく考えてみていただきたいと思っています。