昨日、東京で勉強会があり、参加してきました。
製薬会社の主催するイベントで、以前はアレルギーのみだったのですが、昨年くらいからたの分野も組み込まれ、勉強しなければと思って、行ってきました。
当院は、ほぼ100%アレルギーの患者さんが受診されるので、学会などもアレルギーが中心になってしまうのですが、アレルギーがばかりやっていればいい訳ではないので、他の分野も勉強できる時に勉強しておかないといけません。今回は、ワクチンのことや夜尿症の話もあり、勉強になりました。
さて、昨日の夜にご覧になった方も多いでしょうが、「下町ロケット」というドラマが人気です。
簡単に言えば、町工場が造る部品が、大企業のそれをも凌駕する品質で、互角以上に渡り合うというストーリーなのですが、痛快さもあって視聴率も高い、人気のドラマとなっています。
私も最初は観ていなかったものの、ネット配信のものを観てから、毎週観るようになりました。大人気ドラマ「半沢直樹」と同じ人が関わっているため、各所に類似点が見受けられますが、緊張感や大企業を打ち負かす痛快さなど、面白いものは面白いということなのでしょう。
ドラマの中でよく出てくるのは、町工場が大企業にかなうはずはない、という先入観です。トラブルに巻き込まれ、現時点では経営赤字に転落しており、社長の意向もあり、研究にお金を掛け過ぎ、その方針が足を引っ張っているのですが、それでも夢を諦めたくないと研究と続ける選択をとっていくのです。大企業や融資先の銀行からは「身の丈にあった経営を選択するように」と言われてもです。
つい、自分の職業に移し替えてみてしまうのですが、「開業医が大病院にかなうはずはない」という先入観を持っている人って多いですよね?。
医師の仕事は、患者さんの健康を守ること。であれば、開業医であれ、大病院の医師であれ、やることは一緒なはず。入院が必要だったり、検査に必要な設備がないため、病院に紹介することはあるでしょう。しかし、大病院でも外来診療を行っており、開業医もそのレベルで診療はできるはずです。
以前は、入退院を繰り返す重症ぜんそく患者さんは病院で診るべきとされていました。しかし、治療の進歩もあって、入院する患者さんが激減し、ほとんどの患者さんが外来治療が可能になりました。
アトピー性皮膚炎も食物アレルギーも外来管理が可能です。食物負荷試験のために入院が必要と思っている方もいるかもしれませんが、外来でも可能です。もはやアレルギーは外来で診るべき病気だと思っています。
残念ながら、レベルの低い医療を行っていることに対し、開業医であることを言い訳にしているかのような開業医もいます。入院や検査が必要だと、病院に紹介して、役割分担をすべきですが、紹介することで自院の利益が減るため、そうしない医師もいます。
“身の丈に合った”医療をしているつもりかもしれませんが、医療は開業医でもやるべきことは一緒なはずです。いや、開業医だからこそ、レベルの低い医療を提供すべきではないと思っています。
医師は、どういう訳か、患者さんから腕を疑われるようなことはまずありませんが、そういうぬるま湯にどっぷり浸かっている医師もいるようですし、経営を最優先している開業医も少なくないようです。
下町ロケットの中で、佃製作所が「佃品質」という「クオリティーでは大企業にも負けない」というセリフが出てきますが、すべての開業医も医療のクオリティーを競うべきだし、患者さんも“手軽さ”、“気軽さ”ではなく、クオリティーという目でかかりつけ医をみて欲しいと思っています。


