昨日、日本のガイドラインを作るような日本の第一人者の先生と、開業医の“求めるもの”が違うという話をしました。
専門病院の先生は、医療機器も揃っており、いろんな検査を組み合わせて、病気を鑑別できるということなのでしょうが、現実問題として病気のファーストタッチは開業医です。まずは病気の際に、いきなり大学病院へは行きませんよね?。
病気の基本は、早期発見・早期治療に尽きます。ただし、発症間もなくて病気の症状が出揃っておらず、診断しきれないということもあるでしょう。ただ、ぜんそくやアトピー性皮膚炎は、さほど難しいとは思っていません。それらの病気のことをしっかり分かっていれば、「この子は、こんな症状を繰り返せば、ぜんそく(アトピー)と診断できる」と感づくことができます。
小児科で扱う病気の最多が感染症ですが、その次がアレルギーと言われています。開業医も一緒で、アレルギーを診る頻度は高いのです。しかし、病気のことをしっかり分かっていない小児科医が少なくないから、典型的な症状を起こしていても診断できないし、早期発見・早期治療ができずにいるようです。
最近は、アレルギーマーチが再注目されており、アトピー性皮膚炎からすべてが始まる可能性が示されています。食物アレルギーもアトピー性皮膚炎の早期対応で何とかできるのかもしれないのです。
アレルギーに関心のある小児科医は、何とかして早く対応して、あわよくば食物アレルギーやぜんそくへと繋げないようにしたいと考えているのですが、こじれてからおかしいと思って、受診される患者さんが多いのです。
例えば、これから流行るであろうインフルエンザは、周囲にインフルエンザにかかった子がいると、早く医療機関にかかり、迅速キットでインフルエンザかどうかを調べてもらいます。陽性が出ると、インフルエンザと診断され、タミフルやリレンザといった抗インフルエンザ薬が出されます。タミフルが発売になる前から小児科医をやっているので、タミフルがどれだけ有効か知っているつもりです。適正な治療をすることで、じきに症状の改善が見られます。
インフルエンザはどの医療機関に行っても、このような対応がなされます。そうされないと、「この医者、大丈夫かな」と不安がよぎるくらいではないでしょうか?。どの小児科医もインフルエンザにはものすごく関心があるから、こういった対応になるのでしょうが、アレルギーに関しては、意外にも関心のない小児科が多いため、早期の対応が難しい状況にあると言えます。
長引く咳や湿疹で患者さんは通院しているのに、“風邪”や“乳児湿疹”と決めつけ、症状の改善が思わしくなくても、治療薬を変更することなく、ダラダラと対応されていることが多いとおもいます。それはハッキリ言えば、医師が長引く咳や湿疹をナメきっているからだと思っています。
症状を改善できなくても、困っていないのでしょう。患者さんは困り果てているにもかかわらずです。医師なら「絶対に良くしてやる」と松岡修造並みの熱い気持ちでぶつかっていかなければならないのに、こんな対応が全国各地で展開されているようです。
改善できない医師は、もっと困るべきだし、逆から言えば、患者さんには「とっとと医者を代えてください」と言いたいと思っています。


