当院は、連日複数の新規受診があります。
アレルギー症状が出ると、かかりつけ医が信用できないのか、まっすく受診されることも少なくなく、地域の方から頼りにされているのかなと思っています。
それには満足しているのですが、不満もあります。それは同業者からの紹介が全くと言っていいほどないということです。
先日、食物アレルギーで受診された患者さんがいました。卵でアレルギー症状を起こしており、小麦でも症状が出るようだという話がありました。他の小児科で血液検査はしており、卵がクラス3、小麦は0だったそうです。
アレルギー検査の結果を持参されましたが、その医院さんから来られる患者さんは、いつも結果の紙に抗原と抗体の絵が書いてあります。確かに抗体が高ければ高いほど(クラスの数値が高ければ高いほど)、アレルギー反応を起こしやすいことを示します。では、0だと絶対に大丈夫かというとそうとも限りません。
皮膚テストをやりましたが、卵は大きめに腫れましたが、小麦はどうだったでしょう?。しっかり腫れました。小麦の場合、血液検査が0でも症状が出ることがあります。ですから、抗原、抗体反応の説明をしても、「数字が高い」=「食べられない」、「数字が低い」=「食べられる」という話しかできないと思います。
親御さんが知りたいのは、卵や小麦が食べられるかどうかということでしょう。結局、親御さんが小麦を食べると症状が出るようだと感じている以上、食べられるかどうかの確認が必要になります。心配なら、食物負荷試験をする必要があります。
この医院さん、患者さんには「上越には負荷試験をやっているところはない」と言っているそうです。多分、地元の開業医ということで、要はライバル関係にあると思っているのでしょう。これまで一度たりとも当院に紹介してきたことはありません。
確かに、自分のところに通っているアレルギーの患者さんが当院に流出すれば、経営は傾いてしまいます。患者さんにウソをついてでも、流出をブロックしたいということなのでしょう。こういう“医者の都合”を患者さんに押し付けることは間違っているのは明らかでしょう。
自分の得意分野があれば、不得意分野は地元の医師と連携してやっていけばいいと思うのですが、そういう考えはお持ちでないようです。ただ、そういう目先のことを考えていると自分の首を絞めることになるだろうと思っています。
患者さんも自分の子を守るために必死です。この患者さんが当院を受診したきっかけはママ友の口コミです。患者さんは医師の言うことはたいてい信用しますが、やはり口コミにはかないません。
日本の第一人者の先生は、よく「病診連携」といいます。病院と診療所(開業医)は連携しあい、食物アレルギーの患者さんを専門病院に紹介し、負荷試験をやってもらうようにということです。場合によっては「診診連携」もともいいますが、診療上同士でも協力しあってということでしょうが、経営が傾いたら困るという医師からすると、自分が損をするようなことはやるはずがありません。
確かに患者さんが食べられるかどうかよりも、経営を優先する医師は少なくないようです。当院は他院からも紹介がほとんどないからです。当院を受診されるきっかけのほとんどが口コミです。
私は患者さんのために一生懸命やっているだけで、他院との争いなんて好まない“草食系”ですが、しばらくは「ブロック VS 口コミ」という関係は解消できそうにありません。


