「下町ロケット」が終わりました。
このドラマ、とても人気がありました。一言で表すなら、「中小企業であっても、技術力では大企業に負けないという男のプライドをかけた戦い」ということでしょう。ドラマというと大人の女性が視聴者の中心のようですが、このドラマに限っては、大人の男性に人気があったようです。
こういうプライドをかけた戦いって、男は憧れるのでしょう。基本、水戸黄門のように勧善懲悪ってところがあり、ドラマの中で夢を見させてもらった男性が多かったと思われます。
医療にも、プライドをかけた戦いってあると思うんですよね。人の命が関わってくるため、確かに医療系のドラマは人気があります。いや、ドラマの話じゃなくても、医療の現場では、自分を犠牲にしてまで患者さんに尽くす場面って結構あると思うんです。
ところが、当院は連日複数の患者さんが新規受診されますが、いつもいっているように“誤診”のオンパレード。ぜんそくやアトピー性皮膚炎が見逃され、適切な治療に結びついておらず、患者さんは藁をもつかむ思いで当院を受診されています。
結局、それまでかかっていた医師は、自分の誤診にも気付かず、同じミスを延々と繰り返しているし、本来ならお金をもらえないようなおかしな治療をしていても、医院にはしっかり医療費が支払われる格好です。医療は、テキトーなことをやった方が儲かってしまうというおかしな側面があります。
昨日のネットニュースにこんな記事がありました。「肺がん兆候、3年半見逃す=患者死亡で報告書」というものです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151221-00000092-jij-soci
外部の専門家を交えた大学病院の調査委員会が、医師の見逃しがなければ死亡は避けられたかもしれないと遺族に賠償する方針を示したとのことです。
大学病院は、その地の最高峰の医療を提供する病院ですので、見逃しさえも許されないので、医師は技術を磨き、ミスのない医療を求められるのでしょう。とは言え、人間はミスしうる動物です。今回の件は、放射線科医の専門医も主治医も気付かなかったため、結構見つけにくいものだったのかもしれません。
にもかかわらず、過去にさかのぼって遺族に保障するってある意味、潔すぎるのではと思ってしまいます。ミスを指摘され、当事者の医師たちは十分反省していると思われます。二度と同じ過ちはすまいと思っていると思います。
大学病院はミスは許されないということなのでしょうが、では開業医はミスしてもいいのでしょうか?。そんなことはないですよね?。ただ、医師が一人しかいないと、誰もミスを指摘してくれず、同じ過ちを繰り返す医師もいるはずです。しかも、今回のような調査委員会なんて存在しないため、なおさら日頃起こしているミスを指摘されることもありません。
もはや「下町ロケット」のように日々技術力を磨き、より高みを目指し、プライドをかけて戦うという方法しかないのではないのだろうと思っています。これってとても難しく、困難なことだと思っています。私のやることも完全ではなく、日々反省の繰り返しです。
患者さんの多くが、医師を最初から信用していますが、果たしてそれでいいでしょうか?。私も正直言って自信はありません。ただ、ウソはつかず、良心的にやることを心掛けています。
もちろん、立派に診療をやっている開業医の先生もいます。しかし、誤診を繰り返しており、「下町ロケット」を見習わなければならないような医師も結構いるように思います。
日本の保険診療の崩壊に触れていますが、医師の所属でミスが許されやすいところと許されないところがあり、それにのうのうとしている医師もいます。
日本の医療制度は、様々な点において“公平”が基本なのでしょうが、あくまで理想であって、医師側からも不公平であり、患者さんもどの医師にかかるかにより不公平にもなるようです。
こういうことって、自分やお子さんを守るためには、是非とも知っておくべきことなのだろうと思っています。


