当院は、本日が今年最後に診療になります。
つまり、29日(火)から年末年始のお休みに入らせていただきます。何とか平穏無事に年末年始を過ごしたいという患者さんで混雑し、土曜も半日で100名以上の患者さんを診なければなりませんでした。
午後からインフルエンザの予防接種の希望者に接種をしました。だいぶ接種は終わっていますが、まだ終わっていない方が若干残っており、対応しました。それだけでヘロヘロなのですが、もう一つ仕事が残っていました。
「気道過敏性試験」です。これは、ぜんそくで当院に定期通院していた患者さんが、症状も落ち着いているし、そろそろ治療を終了していいのかどうかを判断するための検査です。食物アレルギーに対する、食物負荷試験と同じような意味合いの検査となります。
食物負荷試験は、食物アレルギーを卒業できるかどうかを判断する試験ですが、気道過敏性試験は、ぜんそくを卒業できるかをみる最終試験と思っていただいて構わないと思います。
夏休みか冬休みに入った土曜の午後に来ていただき、1時間ほどかかるこの検査を開業当初から続けています。だいたい小学校高学年、中学生くらいの患者さんに実施することが多く、何年も当院に通院治療されていて、治療を中止できそうなお子さんに行っています。
この検査は、ぜんそく発作を誘発するような薬を濃度を変えて10種類用意し、薄い濃度のものから順次吸入させていきます。吸入が終わる度に、肺機能検査を繰り返し、10回終えても低下がなければ、相当発作を起こしにくい根拠になります。
あるお子さんにその検査を行いましたが、クリアしてくれました。晴れてぜんそく治療を止めてもよさそうだということになります。
アレルギー専門医でもぜんそく治療の中止時期は判断しづらく、当院ではあまり行われていないこの検査をこだわってやっています。長年通ってくれた患者さんに、大した根拠もなく「そろそろ治療を止めよっか」では申し訳ないからです。
1時間ほどかかる検査なので、検査の間に本人や親御さんと話をしながら進めることが多いのですが、ちょっと嬉しい話が聞けました。
その子は野球少年なのですが、文化祭である作品を作ったそうです。医院の診察室の中にオモチャが沢山ある空間を作品として表したそうで、「僕はお医者さんになりたんだ」と意思表明してくれたそうです。
当院は、親御さんに対し話が長いので、診察室は驚くほどオモチャを沢山置いています。ニンニンジャーなどの戦隊もの、仮面ライダー、プリキュア、ウルトラマン、妖怪ウォッチ、トーマスなどなど、子どもはいろんなものに夢中のため、そのニーズに合わせていたら、それら全部を診察室に置かざるを得ない状況になってしまっています(汗)。
その患者さんも、小さい時から当院に通院してくれていて、そういったオモチャを楽しんでくれていたようです。お母さんも、その子が何になりたいかなど言うことも一切なかったので、いきなりの意思表明に驚いていたようです。検査の間にそんな話をしてくれて、私もうれしくなりました。
小児科というと、患者さんが小さい場合、親御さんが相手って感じですが、子どもなりに当院に通っていて、思うところがあったのかなと思っています。
子ども目線からは、オモチャ目当てとはいえ、楽しんで通ってくれていたのでしょう。それは私の作戦勝ちと言えるのかもしれません(笑)。ただ、当院で注目すべきは、中身の方です。
先ほども述べたように、ぜんそく治療の中止の目安は、症状が安定していることを確認している医療機関が多いと思います。気道過敏性試験を実施しているのはごく一握りの専門病院のみで、開業医となると、全国的に見ても相当少ないと思っています。ちなみに、新潟県内では当院以外にもう1施設ありますが、あとはないと思います。それくらい少ないということです。
今回、決意表明の話を聞きながら、親御さんには、当院は“見てくれ”だけではなく、中身もこだわっており、中身も見て欲しいんだという話もしてしまいました(汗)。やはり医療は、上っ面を取り繕っても、中身が重要であることを明らかです。もちろんご存知でしょうが、その辺のこだわりも知っていただきたかったのです。
私のやっていることを患者である子ども達が見ていて、将来に多少なりとも影響を与えることができたら、それは幸せなことでしょう。前日はクリスマスカードの話をしましたが、そういった幸せを二日連続で味わうことができました。
これからも、一生懸命診療に取り組むことで、子ども達に何らかの影響が与えられたらいいなと思っています。


