小児科 すこやかアレルギークリニック

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新年、初「へ~」?
2016年01月01日 更新

2016年になりました。明けましておめでとうございます。

この冬は暖かく、周囲には全く雪のない状態です。昨日は大晦日でしたが、私は夕方から休日夜間診療所での勤務がありました。

周囲は年末からお正月気分だったかもしれませんが、私自身は仕事が控えていたので、何か休めていない気分でした。

ほぼ全ての医療機関が休診となっていて、総合病院の救急外来以外やっているところといえば休日夜間診療所となります。混雑しないはずはありません。生きた心地がしないというと言い過ぎでしょうが、何かそれに近い心境だったのです。

ところが、蓋を開けてビックリ。今シーズンは暖かいせいかインフルエンザが流行しておらず、結構ゆったりした感じでした。診療の合間に本を読む時間が何度もありました。

持って行ったのは、少し前に紹介した成育医療センターの先生が書かれた「Q&Aでよくわかる アレルギーのしくみ」という本でした。まだ読み切っていなかったので、持参したのです。

一般向けの本ではありますが、ちょっと取っつきづらいのかなと思っています。文章自体は、割と平易に書いてあるため、私自身も講演で使う言い回しなどにも参考になります。今回、「これは使える」と思ったものに触れたいと思っています。

アレルギーって何かという問いに対し、体を守るために免疫システムが備えられているが、その免疫が過剰に働いた状態と表現されることが多いと思います。これって分かったような、分からないような感じだと思います。

もう少し具体的に言うと、細菌やウィルスが体に侵入して大暴れすると病気を引き起こしますが、それを排除する動きが免疫で、その一方で危険でないものに対しても攻撃してしまうものがアレルギーとされます。

スギ花粉症の患者さんの鼻の中にスギ花粉が侵入したとします。花粉症の症状は「くしゃみ、鼻水、鼻づまり」ですが、鼻に入った花粉を吹き飛ばすために「くしゃみ」が出て、花粉を洗い流すために「鼻水」が出て、鼻の奥にこれ以上花粉を入れないように「鼻づまり」が起きます。スギ花粉を取り出し、封じ込めるには「くしゃみ、鼻水、鼻づまり」が必要なことが分かります。

スギ花粉症のない人にとってみれば、花粉が鼻に入ってきても、何も起きません。目くじらを立てるような敵ではないからです。ところが、そんな敵とは言えないものに対して、過剰に反応が起こっているのがアレルギーです。

また、人間の体は、敵を記憶し、体を防御する働きがあります。ウィルスや細菌が、一度体に入って敵とみなされてしまうと、二度目に侵入した際に、また攻撃を受けて排除しようとします。体内の白血球がその敵を覚えているからです。

感染症なら、二度同じ敵が入ってこようとしても、敵を認識しているからこそ、病気になるのを防いでくれます。ハシカや水ぼうそうは、一度かかると二度とかからないといいますものね?。

我々は、二度目を即座にやっつけてしまう免疫特有のシステムのお陰で体を守られていると言えます。ところが、裏目に出てしまうことがあります。

アレルギーを起こす原因であるアレルゲンが体に侵入するたびに、同様なアレルギー反応に見舞われてしまうからです。ぜんそく患者さんがダニやホコリを吸い込むとぜんそく発作が起こり、卵アレルギーの患者さんが卵を食べるとじんましんなどのアレルギー症状を起こすのは、そういうことです。

私も思わず「へ~」と思ってしまいました。言われてみればそうなのですが、私の頭の中では、直接的なつながりはあまりなかったものですから…。私にとっては2015年最後の「へ~」でしたが、これをお読みの方にとって2016年初の「へ~」であればいいなと思っています。

2016年も学問的なこと、当院での経験、医師側の問題などいろいろ触れていこうと思っています。本年もよろしくお願いいたします。