時々、開業医は孤独だと書いています。
患者さんたちは、医師を一方的に信用しています。私自身も信用されて悪い気はしませんが、すべての開業医も日頃から企業努力をしているとは限りません。信用に値しないようなレベルのことをやっている医師もいます。だからこそ、医者の言うことが人によって違ったり、通っても全く症状が改善しないなんてことが起きるのです。
自分の手に負えなくても、専門医に紹介もせず、テキトーにやっていれば、自分のところに利益が落ちるし、患者さんも自然治癒力で治ってくれるかもしれない、そうしたら自分の手柄になります。
おかしなことをやっても、誰からも責められることもなく、楽をしようとも負えば楽はできます。責任を負いたくなければ、逃げたり、かわすこともできる。もちろん、一生懸命極めようと思えば、総合病院顔負けのことまでできたりします。
開業医は孤独です。医院での仕事が自己完結的なので、客観性に欠ける場合もあると思っています。他と比べることは難しく、自分のやっていることに“手応え”が見出しづらいのです。
昨日も1日で150名以上の診察をしました。これは当院の診療スタイルでは、かなりギリギリの数字かなと思っています。負荷試験も6人やりましたし、県外から遥々受診してくださった患者さんに30分以上かけていろいろ説明するということもやっています。
私には、150名以上という数字が多いのか少ないのかも分かりませんし、それを誇ろうとも思いません。
例えば、200人の受診があったからといって、それで良いかといえば、経営面では一人でも多く受診があった方が有利でしょうが、無責任で、大して考えもしないような医療をしているのであれば、全く満足いくものではないでしょう。やはり、内容の良し悪しが最も重要だと思います。
その内容の良し悪しを判断するのも医師自身ということになりますし、「こんなものか」と思えば、日々なるべく責任を回避し、楽な方へたなびく診療となるでしょう。「もっと極めたい」と思えば、永遠に100点満点の診療なんてできないので、飽くなき追求をする“修行僧”のような気持ちで診療に当たるしかないと思っています。
医療は、医師がいろんな思惑で行っており、効率重視で楽をして儲けようとすることもできます。治らない方が何度も通ってくれるし、説明しない方が時間短縮になります。
逆に効率を度外視し、内容で勝負することもできると思っています。結局は、医師の考え方次第で、どうにでもなってしまうのです。どの開業医にも、自分を律する気持ちが備わっていなければ、一部の患者さんは食い物にされてしまうのだろうと思っています。これが現実なのです。
当院は内容で勝負する医院でありたいと思っています。


