小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

物差し
2016年03月14日 更新

いよいよ今週が、例の誤食事故のあった園に乗り込み、保護者と一緒に食物アレルギーを見つめ直すことになります。

こういった話はしょっちゅうしているので、そんなに急に話を代える必要もないのでしょうが、「何でいつまで経っても食物アレルギーの混乱は続くのだろう?」と思っていました。

一番は、医師がダメだらかです。食物アレルギーの勉強もしようともせず、いい加減に放置しています。食物アレルギーは病気ですから、医師が責任を持って対応すべきもののですが、実際は「責任が持てない」と逃げ回る医師が多く、専門医に紹介しようともしない。まあ、無責任な医者がいかに多いかを表しています。

ただ、それにしてもここまで混乱するには、他にも理由があるのかなといろいろ考えていました。自分なりに考えたのは、“物差し”が多過ぎるってことでしょうか?。

例えば「重症度」って物差しで見てみると、極めて軽症から、重症まであります。こういう分け方もできます。極微量の摂取で症状が出る人から、卵焼き1個とか、牛乳200ml飲んでちょっと症状の出る人までいます。

しかも、「治りやすさ」という点で、「早く治る」人と「なかなか治らない」人がいます。患者さんを診ていて、その区別は難しいかなと思います。

一般的に、食物アレルギーは低年齢に多く、成長とともに治っておくとされます。確かにそういうグラフを見ると、減っていくのが見て取れます。0歳、1歳に食物アレルギーが多いのは分かりますが、こんな低年齢時にナッツ類や魚卵、魚介類って積極的に与えないですよね?。アレルギーかどうか分からないけれど、怖くて食べさせていない部分って多くの親御さんがお持ちなんだろうと思っています。この辺も曖昧さに拍車をかけていると思っています。

また、親にエビアレルギーがあったりすると、自宅で食卓にエビが上らず、ついついエビの除去を継続することになります。親がそうだから、子どもにエビアレルギーがかならずしも遺伝するとは限らなくてもです。

食物アレルギーは多様化しており、卵、牛乳、小麦の順に多いと言いつつ、様々なものに反応してしまい、それも取っつきづらくしているようです。

ある意味、唯一の切り札である、特異的IgE抗体の検査も数字が高ければアレルギー反応を起こしやすいという傾向を示すのみで、絶対ではないという現実もあります。

さらに体調の良し悪しで食べられたり、食べられなかったりすることもあり、なかなか困難を極めることが少しは理解していただけたのかなと思っています。

いずれにしても、医師が判断すべき病気であることに変わりはなく、「物差し」として医師の能力が低いから高いというものもありますが…。